1.プロローグ ページ1
「なぜッ…ぁぁああーーーーー」
ガタガタと揺れる窓の
白く結露した
ガラスの向こうも
白く儚いふわふわとした
「雪かぁ〜、寒いはずだよねぇ」
「なごり雪か…早く終わらせて帰るぞ。寒くてやってらんねえ」
丸い小さめの手のひらに
ふわりと降ってきた
白が
肌の熱に
じわりと溶ける。
ここ数日の気温の差が
少しずつ
春を期待させ
そして、一気に
冬へ逆戻り。
「春は必ず来る。かぁー。それまで、あったかいAちゃんのところにいたいなぁ〜」
「アホかっ、ほら行くぞ。ニノ」
二宮「ぇぇぇえーーー、まだ行くのぉぉぉ」
あったかいお部屋であったかいご飯食べてあったかい胸の中でほこほこしたいぃぃぃぃぃぃ
去っていく二人の
(一人はズルズル引きずられて)
頭上には
空のグレーを白が染め直しながら
何かを浄うかのように
積もっていく。
「どうしてなのっ…、触れることも…許され、ない…っ、なんてっ…！」
ガラスを隔てた
そこも…白一色で
静寂が一層
際立たせたその時を
響く声だけが
熱をもって
色を添えていた…。
「…行くぞ」
「あ、はい。それでは失礼します」
先に行く音のない人を
パタパタと追いかけて
そっと隣に着く。
ガタガタと揺れる音に
ふと目を見遣り
「雪…道理で寒いはず」
ふわりと感じた
温かさは
いつもより
少し高めの温度で
手のひらを覆っていた。
「あったかい…ね。触れられるって、幸せなんですね」
「…ん、だな」
きゅっ…と
指先に力を入れると、
ギュッと
握り返してくれる。
ふと、仰ぐと
頭上は白の隙間から
グレーが見えるほどになっていた。
「春はまだですかねぇ」
「来るさ。こない季節はないよ…」
『僕は後悔はしてないよ。君のぬくもりをきっと忘れない』
視線を落として
触れるぬくもりを
見遣ると
細くしなやかな
でも男らしい
ゴツゴツした節くれだった
指が、手のひらが
「荒れてるなぁ…」
「ん？なに、お前の心がか？(笑)」
「ちょ！なんでそっちにいくんです！？」
はははは
と、笑う顔には
悲しみは溶けて
もう春はそこに……
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あか(プロフ) - 美紀さん» 美紀さま、コメントありがとうございます！なかなか更新が遅くて申し訳ないですが、がんばりますー！これからも懲りずによろしくお願いします！ (2020年6月24日 8時) (
レス) id: b01f9caaf3 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - お話すごくおもしろいです！応援しています！頑張ってください！ (2020年6月24日 1時) (レス) id: 1ffda3ade9 (このIDを非表示/違反報告)
あか(プロフ) - シャートさん» ありがとうございます！懲りずにお待ちいただければ幸いです！よろしくお願いします！ (2020年4月29日 17時) (レス) id: b01f9caaf3 (このIDを非表示/違反報告)
シャート - 続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください！！応援しています！！ (2020年4月29日 17時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
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