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校内はいつも以上にきらびやかに装飾され、豪華な雰囲気が漂っている。会場に広がるのは用意されたスイーツと女生徒の様々な香水の香り。換気はされているのに離れることの無いその匂いは一体誰からしているのか。
これから想い人やら好みの人やらと踊れることが楽しみなのか、盛り上がる人々とは裏腹に、私はしかめた顔を扇子で隠した。
「せっかくのパーティーだというのに、随分と不満そうだな」
「……グルッペン」
スーツに身を包んだ彼はいつも以上に輝いている。他の生徒たちは私たち二人に憧れの目線を向けていた。その視線に気づいた私はハリボテの笑みを浮かべる。
「貴方も大変ではなくて?初めには必ず私と踊らなければならないんだもの」
「?全くそうは思わないが」
顎に手を当て首を傾げる。それ以上なにか言うのも面倒だったので私は扇子をたたんだ。
それと同時に綺麗な音楽が流れ出す。オーケストラが生で演奏しているのが見えた。二階の席から様子を眺める一学年が感嘆していた。
目の前のグルッペンは微笑みながら私に手を差し伸べた。その手を取ると、私たちは音楽に乗せて踊り出した。
ズレのない完璧な足運び。息の合った素晴らしく優雅なダンスに会場にいたものは皆息を飲んだ。二人だけの華やかな空間が、そこにはあった。
幼い頃、練習の段階で彼と踊っていたからだろうか。お互いをフォローする動きが無意識にできた。悔しいが、グルッペンとはこの上ないほど踊りやすいのだ。
私たちが踊り終わると大きな拍手が会場を包んだ。それと同時に、我こそはとたくさんの男女が寄ってくる。
「あ、あのッ!!」
その叫び声に反応し、私たちの周りにいた人々は困惑しながらも道を開けた。道の先には声の主であるアスカと、薄っぺらい笑みを浮かべた鬱がいた。
「グルッペンさん、私と踊ってくれませんか……?」
上目遣いでそう頼む彼女の視線が一瞬だけ自分に向けられたのを私は見逃さなかった。
「悪いが、俺はやらなければならないことがあるのでな」
「そ、そうですか」と言い俯く顔は悔しそうで、少し滑稽だと思えた。……仕掛けてみようか、と悪い考えが思い浮かんだ。
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お久しぶりです(土下座)
全然更新をしておらず申し訳ない気持ちと、そんな中でもお気に入りしてくれた読者様には感謝の気持ちでいっぱいです。これからもよろしくお願い致します。
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駐車場 - いや、好き。。。もう好みとしか言いようがありません更新頑張ってください…！ (10月19日 19時) (
レス) @page23 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
月光ノワール - とっても面白くて夢中になって読めました!!更新楽しみにしてます！ (9月16日 7時) (レス) @page23 id: c0f063982b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 面白すぎるぅ！更新待ってますね！ (2021年12月25日 20時) (レス) @page22 id: ea57108b5f (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ - 更新待っています、、、めっちゃ面白かったです、、、 (2021年10月21日 15時) (レス) @page22 id: a34e3c6136 (このIDを非表示/違反報告)
時雨坂 - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！ (2021年2月3日 21時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カイロ | 作成日時：2020年4月23日 17時
