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今日のAの言っていたことをぼんやりと考えながら、俺は生徒会室から出た。前方では、名前をなんと言ったか覚えていないが、一人の女子を何人かが取り囲み、何やら話をしている。
そんな様子をただただ見ていると、突然背中に衝撃が走る。驚きつつ下を見ると、そこにはロボロがいた。
「なにボーッとしとんの、ゾム」
「ん、いや、なんでもない」
俺のテキトーな返事に、「なんや、変なの」と若干疑っていたが、彼の目線はあの集団へと向けられていた。
「あの子来てから、何人か変わったよな」
「そう?」とまたまたテキトーな返事に、「ほんまに興味ないねんな」とため息をつかれた。
そんなことを言っているロボロの目も、なんだか彼らを羨ましがっているように見える。
なんだか、少し気味が悪い。
いつまでもここにいるわけにもいかないので、とりあえずあの場所へ向かう。
そういえば、Aとグルッペンは何を話しているのだろう?そもそも二人はどんな関係だろう?
……俺は、Aのことを何も知らない。友達だなんて、言っていいのだろうか。このままじゃ他人と変わらない。
知りたい。
「(俺、なんか変やな)」
初めて会った時、二人で座った場所にもう一度座った。
遠目に、子猫が見えた。目を合わせると、怯えて茂みの中へ逃げて行ってしまった。
あーあ、なんて思っていると、笑い声が聞こえた。
「ふふ、動物に好かれてないのね」
「A……」
彼女は俺の隣に座り、遠くに言ってしまったはずの子猫を呼ぶ。すると、小さな鳴き声を上げて近寄って来たのだった。
彼女は子猫膝の上で撫でながら、色々な話をする。
「あのさ、聞きたいことあってん」
突然大きな声を出したのに驚いて、子猫がまた逃げていった。
「なんでそんなに身分に厳しいん?」
俺は、身分制度なんてなければいいと思ってる。それが壁になるなら、壊してやりたい。
「安定するから、それが全てよ」
「変わることに、ビビっとんの?」
「……そう思うならそれでいいわ」
彼女はそう言って、悲しそうな顔をした。
また、この顔だ。
初めて見た時も、この儚げな顔だった。何故だか、声をかけなきゃいけない気がした。
去っていく彼女に伸ばしかけた手を、強く握りしめた。俺はまだ……。
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駐車場 - いや、好き。。。もう好みとしか言いようがありません更新頑張ってください…！ (10月19日 19時) (
レス) @page23 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
月光ノワール - とっても面白くて夢中になって読めました!!更新楽しみにしてます！ (9月16日 7時) (レス) @page23 id: c0f063982b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 面白すぎるぅ！更新待ってますね！ (2021年12月25日 20時) (レス) @page22 id: ea57108b5f (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ - 更新待っています、、、めっちゃ面白かったです、、、 (2021年10月21日 15時) (レス) @page22 id: a34e3c6136 (このIDを非表示/違反報告)
時雨坂 - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！ (2021年2月3日 21時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カイロ | 作成日時：2020年4月23日 17時
