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「では早速だが会議を……」
生徒会長がそういうのを、トントンが制した。
「いや、今日はやめようや。アスカも、泣いとるし」
彼の発言に、「あれ、そうだったっけ」というような間抜け顔をする生徒会長。
これは、トントンルートを進んでいるのか、それとも逆ハーか。それはまだ謎だが、トントンが攻略間際なのは間違いない。このスピード、恐らく経験者だろう。
生徒会長が解散を命じると、みな生徒会室を後にした。ゾムに声をかけられたが、後で向かうことを伝えて、私は生徒会室に残る。
部屋に残った、私と生徒会長。他の人が出ていったのを確認して、二人とも同時に大きなため息をついた。
「全く、なんてことをしてくれたの『グルッペン』」
「いやあ、お前もなかなかに飛ばしてたんじゃないか、『A』」
我慢して使っていた敬語を外す。それと同時に全身の力も抜け、飛び乗るようにソファーに座った。カールが強めの髪の毛が、ふわりと宙に浮く
フューラー家とフェリシアーノ家は言わずと知れた名家なわけで、お互いの交流も少なくはない。友好関係を築くと言うよりか、どちらかというと牽制の方が近いのだけれど。
幼い頃からの関係だ。今更敬語と様付けなんて出来るはずがない。
「それで、どういうつもりなの?私を生徒会に入れるだなんて」
なんたってこの男だ、何も企んでいないはずがない。必ず裏があるはずだ。
「ふ、そう睨むな。俺はただ面白そうだから入れただけだゾ」
でた、面白そうだから。何故グルッペン一人のために私が振り回されなくてはならないのだ。
「それと、Aがお父様にある程度認めて貰えないと、肩身が狭いだろう?」
「私のためだと?」
疑いの目でグルッペンを見る。彼は笑顔で頷いた。絶対嘘をついている。私はそうとしか思えない。
「あなたの助けなんていらないわ」
「……本当にそうかな?いずれは俺に頼みに来る時が来る、そう読んでいるのだが」
「……」
完全に相手のペースに呑まれてしまった。
昔からそうだ。この男は頭が良いし、口も上手い。生まれた時から備わっていたそのカリスマ性なるものに、太刀打ちできない。
気分が悪い。早くリフレッシュをしたい。その思いから、私は立ち上がり、生徒会室の扉に手をかける。
「今度はゆっくり茶会でも開こう。話したいこともある」
「そう。それじゃあ飛びっきりのチョコレートを用意して待っているわ」
深紅の瞳が怪しげに光り輝いた。
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駐車場 - いや、好き。。。もう好みとしか言いようがありません更新頑張ってください…！ (10月19日 19時) (
レス) @page23 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
月光ノワール - とっても面白くて夢中になって読めました!!更新楽しみにしてます！ (9月16日 7時) (レス) @page23 id: c0f063982b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 面白すぎるぅ！更新待ってますね！ (2021年12月25日 20時) (レス) @page22 id: ea57108b5f (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ - 更新待っています、、、めっちゃ面白かったです、、、 (2021年10月21日 15時) (レス) @page22 id: a34e3c6136 (このIDを非表示/違反報告)
時雨坂 - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます！ (2021年2月3日 21時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カイロ | 作成日時：2020年4月23日 17時
