【HQ】おおかみもんすたー

もんすたー5 ページ5

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「お姉さん、今ヒマ？」



『あ、えっと…？』



「ヒマならさ、俺と遊ばない？」



『うーん…ごめんなさい。今急いでるので』



「そうは見えなかったけど？」



『うわぁすっごい聞き分けのない人だ』




Aはその容姿故によくナンパをされる

普段から高校生をナンパしていて “断られたらすぐに諦める” がモットーのAにとっては、目の前の男に呆れることしか出来なかった




「ねーねー、いいだろ？」



『えっと…』



「あ、いたいた！おーい！」




呆れ困っていると、遠くから大きな声が聞こえる




「はぁ…待たせてごめんなー。ほら、行くぞー」



『…ううん待ってないよ』




またもや喋ったことのない茶髪の人が急に喋りかけてきたが、この状況を見て助けに来てくれたんだと思い、Aは話を合わせた




「なら良かった。ところでこの男、誰？」



『知らない人』



「ふーん？なら行こっか。ってことで、おじさんは帰ってくれますかぁ？」



「お、おじ…！？なんだよお前！急に来てよォ！」



「何って、この人の彼氏ですけど」




それを聞いて男は諦めたのか、もう話しかけてくることは無かった

Aを助けた男は溜め息をついた




「はぁ…ナンパ、よくされるんですか？」



『…たまに。助けてくれてありがとう二口くん』



「……は？なんで俺の名前…」



『伊達にコーチやってないよ。私は桜葉A。烏野男子バレーボール部のコーチやってます』



「あぁそういうことですか」



『ところで二口くん。今から暇？』



「……は？」



『お姉さんと、デートしない？』



「ははっ、逆ナンっすか？いいですよ。お姉サン可愛いし」



『まぁそれは建前だけど。さっきのお礼させてよ』



「俺でよければ」



『ふふ、本当最近の男子はかっこいいねぇ』



「ババアみたいなこと言ってますね？」



『二口くんはオブラートってものを知らないんだね』



「素直なだけっすよ」




2人は楽しく談笑した

二口はAを家まで送るという紳士的行動をしようとしたが、逆にAに送られることとなった




『次に会う時は合宿のときだね』



「そうっすね。いやーたまにはナンパされてる人を助けるのもアリですね」



『なんで？』



「だって、こんなにも素敵な人と出会えましたし」



『…っ、』



「じゃあまたね、Aお姉サン」




“最近の男子は大人っぽすぎる”

Aは赤くなった顔を隠し、そう思った


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