その214by歌詞無 ページ43
ハザマ｢そんな攻撃で私に傷を付けられると？｣
霞｢ッ！｣
片腕だけで攻撃を防がれ、後ろに下がる。
ハザマ｢では…これでどうです？｣
ハザマは不気味に笑うとウロボロスを勢いよく上に伸ばした。
霞｢あの方向には…！｣
ハザマ｢そう。妹様がいらっしゃいますねぇ。｣
またにやりと笑う。
霞｢クソッ…！｣
背中から蛇を出し、上へ飛ぶ。
ウロボロスの速度には追いつけない。
霞｢紅華…！｣
……間に合わない……!
時を止めても…覚醒してもこれじゃ間に合わない…
誰か…誰か来て…！
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｢女神の加護!｣
｢バジリスクの牙!｣
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聞き覚えのある声がして、紅華とイルーゾォを守るバリアが現れる。
ウロボロスとハザマに黒い牙が刺さる。
霞｢歌詞無！歌留多！｣
歌詞無｢おう！主様！みんな無事かぁ？｣
歌留多｢紅華様に手を出そうとは…外道にも程があります。｣
琉那｢間に合った！？｣
琉華｢んえぇ！？みんなボロボロだぁ！！｣
歌詞無｢俺ら…マジにキレてっからな。｣
歌留多｢主様のご家族に手を出した。その罪は重いですよ。｣
歌詞無と歌留多はヘッドホンとイヤホンを外す。
すると髪は銀髪になり、瞳は真っ赤になった。
歌詞無と歌留多はハザマに飛びかかる。
歌詞無｢主様！ここは任せろ！｣
歌留多｢主様は紅華様を！｣
霞｢うん！｣
もう一度上へ飛ぶ。
イルーゾォ｢霞！｣
イルーゾォが手を伸ばす。
その手を取り、バリアの中に入る。
霞｢さんきゅ。｣
どうしたものか……生身の人間を世界樹から引き剥がすのはかなり危険だ……
霞｢仕方ないか…｣
【境界を操る程度の能力】で空中にスキマを作り、中から【矢】を出す。
イルーゾォ｢お前それ…｣
霞｢ごめんね…痛いけど我慢してね…｣
ゆっくりと矢を刺し、引き抜く。
紅華｢う……うぅ……あぁ……｣
霞｢……っ……｣
痛みで声を上げる紅華。
霞｢お願い…なんでもいいから…
紅華の命を守る手段を…！｣
歌詞無＆歌留多｢あああああぁぁぁぁぁッ！！！！！｣
歌詞無と歌留多の悲鳴…！
私達を護っていたバリアが消えた。
イルーゾォ｢おい…あれ…！｣
イルーゾォが指さした方を見るとウロボロスが歌詞無と歌留多の腹を貫いていた。
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作者名：理想郷project製作委員会 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2019年1月7日 17時
