＊トラ子のための妄想短編集＊ (ページ17)

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＊Ryuya.S＊ページ17

あなたside

なんで、キミだったんだろう。

私の目の前にいる彼は

同じく目の前にあるテレビの画面にうつってる人物

どうして、キミがこの家にいるのか

遡ること、半日前

早朝、ゴミ出しをしに外へ出ると

道端に座ってる茶髪の男の人がいた

え、寝てる？めっちゃ邪魔です

「あの、ここ、道路ですよ？？」

揺すると、目を擦りながら起きた

.....え、めっちゃかわいい

「.....大丈夫ですか？」

龍也「大丈夫じゃない...俺、、、おねぇさん、家泊まってもいい？」

.....まさか、新手の詐欺！？

龍也「お願いっ。なんも持ってないの」

「え、」

上目遣いとか、、、ずるいんじゃ、、、

「ど、どーぞ」

そして、今となっては完全に打ち解けてしまってる

「てか、しめちゃんはアイドル何でしょ？こんなとこいたらダメなんじゃない？」

龍也「こんなとこ、誰も来ないでしょ？」

...ちょっと傷ついたぞ

龍也「優しい人って良かった～」

って笑うキミに、ドキッとした

顔が熱くなるのがわかる

龍也「もしかして、あんま男の人とか慣れてない？」

「え、あ、うーん...」

つい、おととい、彼氏と別れたなんて

出会って半日の彼に言えるわけない

龍也「俺さー、朝、彼女に捨てられちゃって」

「捨てられた...？？」

龍也「そ。もー知らないっ！って言われた」

「...そ、そっか。」

俺も冷めてたからいいけど。なんてボソッという

「わたしも、、、こないだ別れた」

龍也「そーだったんだ？？」

「相当、落ち込んでたし、しめちゃんがあそこにいてくれて良かったな。」

龍也「俺もだよ。Aちゃんに、拾ってもらえてかなり癒された」

もー、、、なんか、変な感情になるからやめてくれ

気を紛らわせようと、

「さ、しめちゃん、そろそろおうち帰りなよ」

帰って欲しくないのに、帰るように促してしまう

龍也「いやだ～」

「な、なんで」

龍也「だって、寂しそうな顔してるよ？？」

「わ、わたしは寂しいけど、しめちゃんは寂しくないでしょう？？」

そりゃあそうだよね？

アイドルだ。

なんなら、朝、彼女に捨てられたような子だもん

龍也「俺も寂しい。しばらくここいてもいい？」

「.....しめちゃんがいいなら。いて欲しい」

満面の笑みで、喜ぶキミ。

終始ドキドキが止まらないのは、

きっと、突然のことに頭がついていかないから

...だと思う