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七十一話 ページ23
審神者side
「はぁ！？！？ え、ちょ、おまっ、 なんで勝手に…！」
「だから、こうして すまない、と」
「事後報告じゃ意味ねぇだろ？！」
「うむ、すまない。」
珍しく鶯丸が部屋を訪ねてきたかと思えば、
いきなり恐ろしいカミングアウトするもんだから
流石の俺も声を荒げずにはいられない。
今の袮々切丸が二振り目だということを
本人に伝えるなんて…。
あいつはどう思っただろう。
相当ショックを受けても可笑しくない。
俺だっていつかは伝えるべきだと考えてはいた。
でも それは確実に今じゃない、と。
もっとあいつがこの本丸に馴染んでからの方が良いだろうと、そう思っていた。
だって袮々切丸は繊細な奴だ。
あんなに純真無垢なのだから。
美しいものほど脆く傷つきやすいのは、
もはや この世の常だろう。
「……なんてことしてくれたんだ…」
「……そう気に病むことだろうか？」
「そりゃそうだろ。もっと慎重にいくべきだ。……で？袮々切丸の反応は？」
「さぁ？ 俺は三日月に頼まれて主に報告に来ただけだからな。」
「はぁ！？」
「まぁ、三日月のことだ。上手くやるだろう。」
「……、」
呆れて言葉も出ない。
なんなんだこいつら…。
繊細さの欠片も無いのか…。
「はぁ、もういい。俺が行く。」
．
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作者名：駿河 | 作成日時：2017年12月16日 14時
