3話:過去 ページ4
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その時、私は一瞬だけ過去を思い出していた。
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あれは、私が10歳の時だった。
『ねえ、お姉ちゃん……。
お姉ちゃんはもう、バレー、出来ないの……？』
当時，姉は17歳。
姉は全国的にも注目されていた選手だった。
「ごめんね……A……。」
なんでお姉ちゃんが謝るの？
謝るのは、謝るべきなのは……。
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あれは、今の私の気持ちと似合わない程，綺麗な晴天が広がる日だった。
『お姉ちゃん……！お姉ちゃん……！』
姉が階段から落ちて、大怪我をおった。
そう私の通っていた小学校に連絡が入ったのは，ちょうどお昼をすぎた頃だっただろうか。
落ちた時に手を下敷きにして転んだから、もしかしたら後遺症が残るかもしれない、と。
『お母さんっ……！お姉ちゃんは……？』
私は母と一緒に少し大きな病院へ向かった。
もしかしたらお姉ちゃんはもうバレーを出来ないかもしれない。
そんな、嫌な考えが私の脳裏をよぎった。
『大丈夫……だよね？お母さん……。』
「っ……。」
母は何も答えなかった。
父は出張で来れなかったから、私と母だけで病院に行った。
しばらくして、お医者さんが話をするらしく病室から出てきた。
「あの子はどうなったんですか…！！」
母は医者が出てくると、すぐに駆け寄って姉の容態を医者に問い詰めた。
「……あの手では、運動をするにはあまりに厳しいです。」
医者の声が、やけにはっきり聞こえた。
「そんなっ……！！」
医者が言うには，日常生活では問題はないものの、大きな運動は出来ないということだった。
母はそれを聞くとその場で静かに涙を流し始めた。
『お姉ちゃんっ……！！』
その後すぐに、私達は姉が居る部屋に通された。
「A……！」
母はその後，姉に全てを話した。
手に後遺症が残ったということ、
もう、バレーは出来ないということ。
姉は取り乱すことも無く、全てを知っていたように
終始穏やかだった。
その後、姉も母に何かを話していた。
姉の話が終わると、母は血相を変え、私を連れて病院を出た。
その後何か電話していたようだったが、幼かった私はその内容をうまく理解することができなかった。
でも、ただひとつわかったのは、姉は誰かに
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突き落とされたということだけだった。
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定楽乃(プロフ) - 取り残させた爽健美茶さん» コメントありがとうございます！叶歌ちゃん可愛いですよね(*´∇｀*) (2020年11月13日 21時) (
レス) id: 7e71db079e (このIDを非表示/違反報告)
取り残させた爽健美茶 - 叶歌ちゃんが天使すぎる＼(^o^)／ (2020年11月10日 19時) (レス) id: c2c3c39690 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：定楽乃 | 作成日時：2020年10月30日 22時
