1話:ツナおにぎり ページ2
，
『ねえ、叶歌〜、どう思う〜？』
「ん〜、何が？」
お昼休み、私は屋上に座りながらある人物に話しかけた。
『えー、何がってさ〜、あれだよ、あれ！』
「もう、言ってくれなきゃわかんないよ。」
そうツナおにぎりを頬張りながら、私を不思議そうな顔で見つめてくるのは天内 叶歌。
インハイを見事優勝で終えた、新山女子高校排球部の時期エースだ。
『叶歌って本当美人だよね！！羨ましい！』
「あ、ありがとう……？？」
そしてオマケに凄く美人なのだ。
それに加えて、肌も綺麗だなんてほんとに羨ましいのだ。
「それで�爐△讚瓩辰董�」
『ああ、それなんだけど……
世の中には細くて綺麗で色白な美しい太ももを持つ人も居るのにさ、なんでそうじゃない人もいるのかなって！！』
「……またその話？」
『？！、私にとっては凄く重要な話なの！！』
「うーん…でも、Aだってバレーやってる人にしては綺麗で細身な太ももしてると思うけど……。」
『はああああ！違う、違うの、そうじゃない、私はね！太ももに隙間を作りたいのよっ！！』
「……隙間、ね。」
『そう！叶歌も女子なら1度は憧れたでしょ？！』
「う、うーん、人それぞれかな……？」
そう言いながらもう一度ツナおにぎりを頬張る叶歌。
くそう、可愛い。
『はあああぁ、私もパリコレモデルのような圧倒的顔面と太ももが欲しい……。』
ほんとに世の中理不尽だ。
「はは、頑張れ……？」
私の食い気味さに少々失笑気味の叶歌。
『…お腹減ったー。』
「……ん？Aお昼食べないの？？」
『うん、今ダイエットしてるんだよねー、』
ちなみに私も、美しい太ももになる為にダイエットをしている。
「ええ、食べなきゃ部活持たないよ？
ほら、うち結構厳しいし。」ｶﾞｻｺﾞｿ
『んー……。』
何やら袋を漁っている叶歌。
「ほら、はい！」
すると、袋からツナおにぎりを差し出してきた。
『くっ……なんて誘惑……！！』
「大丈夫じゃない？Aの身長なら平均体重でしょ。」
『……平均、体重……？』
私は叶歌からのおにぎりをゆっくりと受け取った。
「うん。A運動してるし。そんな急に太らないと思うよ。」
『平均体重…大丈夫……？
大丈夫、大丈夫……』
頭の中で何度もその言葉を復唱する。
『……平均体重！大丈夫！うん！ありがとう！！叶歌！』
そして私は勢い良くツナおにぎりを頬張った。
，
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
定楽乃(プロフ) - 取り残させた爽健美茶さん» コメントありがとうございます！叶歌ちゃん可愛いですよね(*´∇｀*) (2020年11月13日 21時) (
レス) id: 7e71db079e (このIDを非表示/違反報告)
取り残させた爽健美茶 - 叶歌ちゃんが天使すぎる＼(^o^)／ (2020年11月10日 19時) (レス) id: c2c3c39690 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：定楽乃 | 作成日時：2020年10月30日 22時
