純愛スクランブル【Taiga.K】 (ページ42)

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「えっ」

「あと、ここまでズルズル引きずって謝るの遅くなったのもごめん」

「あ、謝らないでよ」

「ううん、私が全部悪いから。」

手に持っていたメロンパンを机に置き、隣に来たかと思えばそのまま私の両手を握った。

「Aと私はただの友達なのにさ、Aと京本がどんどん仲良くなっていくのが嫌で、嫉妬して…

それでAに八つ当たりしてって、本当にごめん。」

嫉妬、

「そっか……

私こそごめんね、何も気付けなくて」

何も気付なかった、というのも正直無理がないと言うか。

付き合ってた人ならまだしも友達に嫉妬される事があるとは思わなかった。

今まで生きてきた中で同性にこんな告白されるのは初めてだし、まさかこんな事言われる日がくるなんて。

「Aは何も悪くないってば。
Aは、優しすぎる。」

「ねぇ、なんでそんなに優しくするの？」

なんでと言われても…
そもそも優しくしているつもりもないし。

正直大我と仲良いってだけで嫉妬されてもどうしたらいいか分からないし、大我と関わらないでと言われたとしても違う。

それは由美ちゃんにはると関わらない方がいいと言われたのも同じな訳で。

「うーん、」

好きだから一緒にいる、それじゃダメなのかな？

「はるが好きだから、かな」

「好きだから？」

「うん」

「それならさ、」

はるは握った手にギュッと力を入れて、そのまま私を自分の方に引っ張って、

「…こんな事されてもAは同じ事言える？」

キスをした。