3日に1回、ワンコイン【Nozomu.K】 (ページ8)

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『あははっ！望おもろいなぁ！同じアパートやのに送るって！』

「しゃあないやん。咄嗟に出ちゃったんやもん。」

相変わらず今日も流星との長電話。

別に学校でも会えるんやけどなぁ、なんでこんな電話してまうんやろ。

『ここまで来たら流石に家知りたがってるのバレとる気するけどなぁ』

「ちょ、待って？よお考えたらキモない？」

『な。遠回しに聞くんが余計な(笑)』

相変わらず流星は辛口やな。
天然なのかなんなのか。

『なんでそんな聞けへんの？』

「分からへん…。なんか、緊張してまう」

『お前そんなキャラちゃうやん。』

「案外人見知りやねんて。シャイやし。」

『自分で言うんや(笑)』

キモいとか思われないかなとか。
少なくとも流星のせいではあるよな。

…というか、ほんまなんでこんなに緊張してまうんやろか。

俺はいつも黙っちゃうし、喋ろうとしても吃るし。

なのに佐藤さんはそんなん一切ないし、寧ろ余裕そうや。

「…女の人って、年下は眼中に無いんかな？」

『望、やっぱり好きなんや』

「やって、俺がこんなに緊張してんのに向こうは余裕そうやし」

『絶対望が緊張しすぎなだけやで？

だいたい、向こうからしたら望はコインランドリーでたまたま出会ったただの年下の男の子やんか』

「ただの……」

間違いない。

間違いないんやけど。

「なんかその言い方嫌や！！お前はほんま酷い奴や！！今日はもう電話終わり！！おやすみ！」

『ちょ、のぞ』

…一旦落ち着こ。