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*
やってしまった。
いや、正確には何もしてないけど。
隣で寝息を立てて眠るのは俺の好きな人、佐藤Aさん。
家に連れ込んだは良いものの、何をする所か、何を話す事もなく彼女は俺のベッドで眠りについた。
いや、正直助かった。
けど。
少し、少し期待してしまった！！
「…可愛いすぎる」
だいたいあざとすぎるやろ。
こんなん落ちない男の方が凄いわ。
はぁ、シゲやってほんまは好きなんちゃう。
神ちゃんやって分かんないで。
淳太先輩も怪しいし。
てか流星どさくさに紛れて名前呼びやったな…
そういえばさっき名前呼んでくれた……
″ 望くん ″
あかん！嬉しすぎる！
お願いしたらこれからも名前で呼んでくれたりするんやろか。
さっきのは酔ってるし実質ノーカンやもん。
ベッドに腰かけて、寝顔を覗き見ても起きる気配が一切ない佐藤さん。
少しだけ、頭を撫でてみたり。
頬をつついてみたり。
「A、」
「んん……」
びっくりした。
寝返りを打っただけらしい。
起きたかと思った、焦る。
自分のベッドに好きな子が寝ている。
それだけで緊張して一切眠くならん。
せめて朝起きた時に部屋汚！って思われないように軽く整理整頓せな…
洗濯物、溜まってきたな。
明日にでも洗濯しよっと。
ふとスマホを開くと今日のメンツのグループができとって、写真やら動画やら送られてきていたり。
神ちゃんが友達に追加されとって
″ 追加した！神山です！ ″
″ 大丈夫？帰れた？ ″
なんて心の優しいメッセージ。
それに比べて流星は
″ 避妊しろよー ″
って。ダルめのオカンか。
色々やり取りしとったらいつの間にかベッドの下で寝落ちしとって、気付けば朝やった。
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作者名：ぴぇ | 作成日時：2022年7月6日 18時
