91話 ページ42
*
昨日体育祭だったというのに、学校はもうテストムード。
来週末からテストなのすっかり忘れてた。
昨日はつい調子いい事言ったけど、問題はまずAが普通に話してくれるようになるかどうか……。
｢うーーーん。｣
｢どうしたの？きょも｣
独り言のつもりが、唸ってる俺に反応したのは慎太郎。
最近席替えをして隣同士になった。
｢んー、ちょっとAと喧嘩ではないけど〜距離を置かれてるというか……いや本当に喧嘩ではなくてね、事情はあるんだけど……｣
｢ほ〜ん｣
聞いといて興味無さそうだな。
慎太郎の事だし、もしかしたら気遣って聞いてこないだけがしれないけど。
流石にこんな話樹にしかできないし、どっちにしろ好都合。
｢ねぇきょも｣
｢ん？｣
｢俺、告白するわ｣
｢ん！？誰に？！｣
今この話の流れでどうしてそうなった？
と思いつつ、気になってそれどころじゃない
｢きょももよく知ってる人だよ｣
｢え、Aじゃないよね？｣
｢んなわけないじゃん！それこそ本当に負け戦！｣
あ、よかった。
あのメンツの中に、Aの事が好きだったことある奴なんて絶対いると思ってるし
まさかここで聞かされるかと思ってビビった…。
｢花ちゃんだよ｣
｢森本ちゃん？！｣
｢ちょ、声でかいってきょも｣
2人とは1年から同じクラスだったのに、全く気づかなかった。
｢俺1回花ちゃんに告白されたんだよね。あ、これ誰にも言うなよ？｣
｢えぇ？！う、うん｣
本当に何も知らなくて驚きしか出てこない。
慎太郎が言うには、
1年生の頃は普通に友達として仲良かったけど、バーベキューの次の日に花ちゃんに急に告白されたらしい。
どっちも仲良い友達だから応援したい気持ちだけど、本当の所、仲良いからこそ複雑。
花ちゃんは惚れやすく冷めやすい。
慎太郎の恋愛事情なんて1つも知らないからわからないけど、見るからに誠実そうだし。
もしも付き合って、花ちゃんが冷めた時、友達に戻れるのか…なんて考えてしまう。
俺はこの8人が大好きだからこそ、不安。
なんて付き合ってる俺が言うのはお門違いかもしれないけど。
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hinata - すごく面白いです 更新楽しみにしてます (2021年5月29日 16時) (
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作者名：ぴぇ | 作成日時：2021年5月29日 15時
