検索窓
今日:32 hit、昨日:24 hit、合計:304,823 hit

86話 ページ37

*



正直、寄り道の気分じゃなかった。
打ち上げも断ったから尚更。

でも樹の誘いは断れなかった
普段お世話になってるし。



「Aは行きたい場所とかある?」


「特にない〜」



そう言うと、樹が最初に連れて行ってくれたのはタピオカ屋さん。

私が好きだからって選んでくれたみたい。



「何味にする?」


「これ、樹は?」


「じゃあ俺はこれ〜。すみません、これとこれください。あ、はい お会計一緒で」


個別でお会計できるのならそっちの方が楽なのに。
小銭あったかな、なんて思いながらお財布を取り出すと


「いや、なに払おうとしてんの?

俺が無理矢理誘ったんだからこれは付き合ってくれたお礼っ!はい、しまうしまう」


「ありがとう…」


樹は誰でもこんなことできゃうからモテるんだろうなぁ。




タピオカを飲んだあとはゲームセンターに行ったり、樹の買い物に付き合ったり、何故かバッティングセンターに行ったりした。

人生初のバッティングは難しかったけど、樹が上手すぎて見てるだけで楽しかった。




「あー楽しかった〜、Aは?楽しかった?」


「うん!」


まだ明るくて全然気付かなかったけど、気付けば6時半になっていた。
もうこんな時間?ってなるくらいあっという間だった。


悩んでたこともすっかり忘れちゃうくらい楽しかったし、乗り気じゃなかったのに以外とはしゃいでた自分が少し恥ずかしい。





「ならよかったわ、元気なA見れて安心〜」


「ありがとう樹、ごめんね気遣わせちゃって」



打ち上げだって行きたかっただろうし。
本当に申し訳ない。



「何言ってんのさ、俺は好きでAといんの!全然気遣ってるつもりないんだけど?」


「本当に?」


「本当に!こんなに悩んでるA見るの初めてだしお兄ちゃんは心配なのー」



お兄ちゃん…。
でも樹がお兄ちゃんはいいかも。笑





「樹みたいなお兄ちゃん欲しかったかも」


「俺はAのこと妹だと思ってたけど違うの?」


「違うよ」


「そこはそうだよって言えよ!まぁAには望くんがいるかー」


「のんちゃんは弟!」


「え、絶対逆」




大して中身のない話を繰り返してるうちに、気づけばお家の近くのコンビニに差し掛かろうとしていた。





「あ!Aと樹!偶然じゃん!すげーたまたまだ」

87話→←85話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (254 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1476人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 京本大我 , 小瀧望
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

hinata - すごく面白いです 更新楽しみにしてます (2021年5月29日 16時) (レス) id: ad3093d701 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴぇ | 作成日時:2021年5月29日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。