74話 ページ26
*
｢ついに体育祭か〜｣
お泊まり会？から数日経って、気付けば体育祭当日。
今年は、去年のクラス以上にやる気があって正直ついて行くのに精一杯。
3年生になると勉強も今以上にしなければならないので、毎年恒例のこと、2年生が1番気合が入っているみたい。
｢A、もうすぐバスケ始まるから移動しようぜー。｣
｢はーい｣
｢かっこいい姿見せてやるから期待しとけよ〜｣
そう言うのは今年も同じクラスの樹。
去年はほとんど4人で行動してたのになぁ〜なんて。
あぁ、天気良い。
なんでサッカー選んじゃったんだろう〜。
今年の体育祭は少し憂鬱。
｢ど〜したのさ〜。そんな顔しちゃって」
歩きながら私の顔を覗く樹。
｢なんでもないよーだ｣
・
バスケは無事勝ち進んで、私はと言うとサッカーが始まる。
友達がいない訳じゃないけど、クラスでは樹がそばにいないとなんとなく不安になる。
｢A頑張ろうな！｣
なんて声掛けてくれたのは、去年も同じクラスだった佐々木くん。
｢うん、足引っ張らないようにだけは頑張る｣
｢今日のポニーテール可愛いじゃん｣
｢ありがとう、花ちゃんが巻いてくれたの｣
すると、彼は私の後ろ髪を触った。
なんか距離近い……？
これって普通？
人に触られることに慣れてない私はちょっと、不快…。
｢初戦の相手Aのクラスかよ〜！HAHAHA！いきなりキツすぎ〜！｣
｢いや俺らには高地がいるから｣
｢北斗、始まる前から俺にプレッシャー与えるのやめてくんない？｣
そう言って近付いて来たのは4組の3人。
初戦ここのクラスだったんだ。
近付いて来て私に話しかけてくれたのかと思いきや
｢え！佐々木じゃぁん！元気してたぁ？」
｢っうわ！ジェシーじゃん久しぶりだな｣
佐々木くんの肩を組んで絡み始めるジェス。
｢お前あんま佐々木困らせんなよ〜｣
｢うちのジェシーが悪いなぁ佐々木！せっかくAと喋ってたのに！｣
引き気味な佐々木くんに何故か煽り体勢に入っている高地くんと北斗。
｢いや全然、A、俺向こうで練習して来るから話し終わったら来いよ？じゃあなお前ら！｣
3人から完全に逃げるように向こうへ去っていく佐々木くん。
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hinata - すごく面白いです 更新楽しみにしてます (2021年5月29日 16時) (
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作者名：ぴぇ | 作成日時：2021年5月29日 15時
