62話 ページ14
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「みんなAのこと甘やかしたくなるって言ってたけど、あれ、俺が1番思ってるからね」
「うん」
ちょっと拗ねてる大我くん。
「あとー、Aのこと1番好きなのも俺」
「うん、知ってるよありがとう。どうしたの?いきなり。みんなにヤキモチ妬いてるの?」
「わかってんじゃん。ふっか、いい人だったな〜。」
ジトーって目をして私を見る大我くん。
元彼ってこと、聞いたのかな。
隠していた訳じゃないけど…。
「ふっかはいい人だよ。でも本当にただの友達だから安心して?」
そう言うと次は
「北斗とも随分仲良くなったみたいで〜?」
なんか、だいぶ拗ねてる。
なんなら怒らせてしまったかもしれない。
彼氏がいることを自覚して気を遣うべきたったのかもしれない。
色々考えていると大我くんは笑いだした。
「ふふ、冗談。ごめんね、責めるみたいなことして
あ、でもヤキモチは妬いてるよ?」
そう言って大我くんは微笑んだ。
すると、
「あーもっと早く出会いたかった〜」
遠くを見ながらボヤく大我くん。
そんなにヤキモチを妬かせてしまったのだろうか。
もっと早くに出会っていたら、私だって考えたことくらいはある。
もっと早く出会って、もっと早く好きになっていたら
なんて。
「そんな前に出会ってたら、多分大我くんは私の事好きになってないよ。」
「んー、俺がAが変わるきっかけになれてたかも?」
得意げに笑う大我くんは、きっとふっかに過去の話を教えてもらったんだろう。
私が気にしていたよりも、私の過去は案外深刻なものでは無いのかもしれない。
というか、絶対にそう。
こんなに幸せな今になってしまえば、本当に繊細だった、なんて思えてきた。
「ふっかかっこいいよな、普通にあんなこと言われたら俺が女の子だったら絶対惚れちゃう。」
そう言いつつも、分かりやすく不満そうな表情を浮かべて笑う大我くん。
ふっかがどこまで話したのかわからないし、もしかしたら付き合っていたことすら言ってないかもしれない。
急に元カレ現れて、ってそりゃあ不安な気持ちになっちゃうよね。
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hinata - すごく面白いです 更新楽しみにしてます (2021年5月29日 16時) (レス) id: ad3093d701 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴぇ | 作成日時:2021年5月29日 15時