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117-3 ページ48

「お前」

『でも、爆豪くんの気持ちは違うかもしれない
私だけが好きなのかもしれない…だから』


上を向いた時、唇に柔らかく温かいものが当たる
目を見開き、今起こる現状を理解しようとする

数秒の間、触れ合った唇に音風は『え』と頬を染めた


「…俺が好きな奴は、俺を守ってくれたり、優しくしてくれたり、励ましたりしてくれたり、俺が間違ったことを言ったり、デクをバカにしたりすれば怒ったりして

誰よりも強くて、誰よりも可愛くて、誰よりも努力家で、誰よりも泣き虫で弱虫で

優しくて、バカで、おっちょこちょいで、ダチのためなら自分の命を惜しまずに命張るバカで…」

『え、ちょ』

「おまけにデクや半分野郎やクソメガネや丸顔と仲良いくせに、クソ髪やアホ面とも仲良くて…クラスの奴らに笑顔振りまいて

俺のことを対等な人間として見るお前が最初はイラついたし、ウザかった
でも、だんだん言葉を重ねたり、期末テストでテメェと組んで、テメェに喝を入れられた時、結構ビビった

デクと組むのは嫌だったが、テメェがいたからやれた

いつの間にかテメェは俺の一部になってた」

『っ!』

「バカでお調子者で、単純で、慎重に動いたりするくせに、大胆な動きをしたりする奴で
命張る奴で、チョコレート好きだ好きだとか言っといて、アイスコーヒーがぶ飲みしやがるし

降谷の手作りをうまそうに食ったり、男とすぐに仲良くなって、笑顔振りまくって…アイツらに向けるその笑顔を俺が独占してぇって思うようになった」

『ふぇっ…』


抱きしめられている音風は、顔をますます赤くさせた


「俺はそんな、どうしようもねぇバカが好きで好きでたまらねぇんだよ…
お前の賢い頭なら…俺の好きな奴、わかっただろ?」


低い声が耳元に響く


『爆豪、くん』


ゆっくり離れると、『ホントなの?』と涙を溜めてそう聞く


「嘘はつかねぇ、全部ありのままに思ったことだわ」


鼻を摘まれ『フガッ』と言う


「ハッ、ダセェ声」

『ふぁふぁふぇー!』

「なぁ、工藤」

『?』


頬に手を当てた爆豪はゆっくりと近づいていく


「好きだ、俺と付き合え」

『…キミ以外の人と、一緒になりたくないよ』


夕焼けに染まる空、2人の影が重なった







ー校舎ー


「……」

「ゼーロ」

「わっ!!?」

「え、そんなびっくりした?」


C組の教室の窓からぼんやりと外を眺めている降谷に諸伏が声をかける

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月乃派 - ゼロ君のオチもお願いします (2021年12月18日 15時) (レス) @page24 id: 2fabf89436 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - iqqvyuuさん» ありがとうございます! (2019年2月20日 23時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - 凄く良かったです!続き頑張って下さい (2019年2月20日 21時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年2月20日 0時

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