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117-2 ページ47

『あ、爆豪くん!!!』

「!」


寮の近くにいた爆豪の元まで走り寄る


『よ、良かったあ…まだ中に入ってなかった…』


肩を落として安堵する音風に、「なんだよ」と向き直る


『えへへ…自分の気持ちに整理が出来たって報告』

「……」

『さっきね、ゼロくんに返事したの。この前告白されたから』

「それで?」

『ごめんなさいって、言ってきた
ゼロくんのことは、友達として好きだけど、私の好きな人は別にいるって』

「そうかよ…」


ドクンと、大きく心臓が波打つ爆豪は、この場から離れたくてたまらなかった


『聞きたくないかもしれない、けど、私の好きな人はね…

いつも自信たっぷりで怒りん坊で、怖くて強くて、優しくて、かっこよくて、陰で努力をする一生懸命な人で、“個性”も強くて、弱音を吐くこともあるけど、どんなことにも前向きで、勝つことに必死になって』

「……っ」

『泣くことも、弱音を吐くことも少なくて、泣き虫で弱虫な私とは大違い
頭も良くて、運動もできて…要領も良くて、教え方も上手で、どんなこともそつなくこなしちゃって、お料理もできて、どんなことにも1番にこだわる人で』

(そんなに、そいつが)

『お母さんに叩かれると、すぐに反論するけどその倍に返されちゃって言い返せなくなる人で』

(は?)


話が180度ひっくり返る


『辛いものが好きで、辛い麻婆豆腐に七味をてんこ盛りに入れたり、すぐに怒って“個性”使ったり』

「おい、何言って」

『期末試験の時なんか、もうびっくりした
ペアの子と一緒に組むなんて嫌だって言ってたのに、文句を言いながらも力を合わせて』

「おい、それ」

『誰よりも自尊心が高くて…私が、雄英を離れるってなったら、窓ガラスを割って私をさらってくれて…』

「お、い」


爆豪はドキドキとした
もしかして、と


『連れ去ってくれた時、壁を目の前にした時、私の大好きな笑顔を見せてくれる人

私と一緒に敵連合に連れ去られた時も、私を気遣ってくれたり…体育祭でも、色んな場面で、私を陰ながら気遣ってくれた』

「おい、工藤」

『私、そんな爆豪くんが誰よりもだぁい好き!!!』

「!!!」


ドンッと自分の胸に飛び込んでくる音風に爆豪は「おい」と慌てふためく


『かっこよくて、怒りん坊で、口は悪いけど、優しくてあったかい手を持ってて、私を拒もうとせずにそんな優しい手で包み込んでくれる爆豪くんが、私は誰よりも好きなんだよ』

117-3→←117話 大好きな人



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月乃派 - ゼロ君のオチもお願いします (2021年12月18日 15時) (レス) @page24 id: 2fabf89436 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - iqqvyuuさん» ありがとうございます! (2019年2月20日 23時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
iqqvyuu(プロフ) - 凄く良かったです!続き頑張って下さい (2019年2月20日 21時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年2月20日 0時

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