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69話 合宿とファンレター ページ29

「えー…そろそろ夏休みも近いが、もちろんキミらが30日間1ヶ月休める道理はない」

翌日、相澤のそんな一言から始まる1日

「まさか…」

「夏休み林間合宿やるぞ」

「「知ってたよーーー、やったーーーー!!!」」

「肝試そー!!」

「風呂!!」

「花火」

「風呂!!」

「カレーだな…!」

「行水!!」

など、ギャーギャー騒ぎまくる

「自然環境ですと、また活動条件が変わってきますわね」

「いかなる環境でも、正しい選択を…か、面白い」

「湯浴み!」

「寝食皆と!! ワクワクしてきたぁあ!!」

「ただし」


シーン!!


相澤の合理的とかけ離れた彼らは、一斉に黙る

「その前の期末テストで合格点に満たなかった奴は…学校で補修地獄だ」

「「みんな、頑張ろーぜ!!」」

特に、切島、上鳴が叫んだ

「クソ下らねー」

女子ガンバレよ!! と、言う峰田の眉間にシャーペンが突き刺さったのは、言うまでもない

投げたのは音風である

「あ」

『?』

「ちょいちょい」

『?』

音風に向けて手招きする相澤
音風は立ち上がり『何ですか?』と急ぎ足で駆け寄る

「はいコレ」

『何ですか、コレ』

「お前宛のファンレターや事件」

『え、処分してくださいよ』

「雄英のシュレッダーはそんな風に使えません」

ドサッと受け取った音風は『こんなに…』と手紙を何枚か見る

『あれ…』

差出人の名前を見ると頬を少し緩ませる

「ん?どうかしたのか?」

『フフフ…』

上鳴の声を無視して微笑む

『やっぱり、翔也は筆まめね…』

「(ピクッ」

手紙を全て丁寧にカバンの中に入れる

「んじゃ、そういうことで」

授業の用意しろよー、と言い残して教室を出て行く

「工藤、めちゃくちゃ多いじゃん!ファンレター!」

「何人来たの!!?」

『20から40ぐらい』

「人気やないかい!!!」

『ファンレターじゃなくて、現状報告的な手紙だよ
中学の頃の部活のチームメイト』

「あ、確か工藤さんはサッカー部だったよね」

『えぇ』

「サッカー部か」

「やはり、工藤くんは凄いな」

しばらく、音風のファンレターが教室の話題となったのは言うまでもなかった

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年2月9日 21時

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