61話 路地裏 ページ1
ー数分前ー
考え過ぎかもしれない、確証も全くない中2人は走っている
じっとしていられれわけでもなく
ヒーロー殺しが現れた街で、脳無のような者が暴れている
この街で恐らく、緑谷と音風だけが考えられる不安……
“
2人はそう頭の中で考えた
ということは、今ヒーロー殺しもこの街にいる可能性が高い
飯田本人が現場にいないのは、ヒーロー殺しを
そんな2人の考えは、奇しくも当たってしまう
「よかった…」
『ビンゴ!!!』
ステインを吹き飛ばした2人に、飯田は驚くばかり
「緑谷くん!? 工藤くん!? 何故…!?」
(こいつら…死柄木の持っていた写真の……)
そこまで投げ飛ばせず、音風は小さ舌打ちをした
『ワイドショーでやってたのよ…!
ヒーロー殺し被害者の6割が、人気のない街の死角で発見されてる
だから、騒ぎの中心からノーマルヒーロー事務所辺りの路地裏を…2人でしらみつぶしに探してきたの!!!』
緑谷の“個性”がバリバリとする
音風も持っている鎖をジャラッ!とさせた
「動ける!? 大通りに出よう、プロの応援が必要だ!」
緑谷が聞くが飯田は悔しそうに歯噛みした
「身体を動かさない…!
斬り付けられてから…恐らく奴の“個性”…」
2人「!」
それを聞いた2人は、壁に何かあるのに気づいた
「それも推測されてた通りだ……斬るのが発動条件なのか?」
(もう1人…!飯田くんだけならまだ担いで逃げられたかもしれない…ううん、私があの人を担いで逃げれば…!!)
冷や汗をぬぐい、ペロッと唇を舐める
「緑谷くん、工藤くん、手を…出すな」
飯田の小さな声が2人の耳に届く
「キミ達は関係ないだろ!!」
憎しみに染められた飯田の顔に、音風はゾッとした
「何……言ってんだよ…」
『飯田くん、今そんなこと言ってる場合じゃ…』
音風が怒鳴ろうとすると「仲間が」と声が聞こえる
「「救けに来た」いい台詞じゃないか
だが俺は、こいつらを殺す義務がある
ぶつかり合えば当然……弱い方が淘汰されるわけだが、さァ、どうする」
ステインの殺気に緑谷はゾワッと身体を震わせた
“そういう思想犯の目は、静かに燃ゆるもの”
USJで言っていたオールマイトの言葉が頭の中で響く
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年2月9日 21時