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「手ぐらい、てめぇが伸ばせば手の1つや2つ…簡単に取ったるわ
どうしようもない時、八方塞がりの時、困った時、やばくなった時

どんな時でもいいから、手ェ伸ばせ

どんなに暗い中で手ェ伸ばしても、俺が全部取ったるわ」

ギュッと手を握る爆豪に、音風は目を見開いた

「てめぇは、危なくなった時しか助けを呼ばねぇだろ
だったら、どんな時でもいいわ。助けぐらい出せ
そしたら俺が答えたる」

『…本、当?』

「んなんで嘘つくか」

前を向いて歩く爆豪の背中を見つめた
大きく頼りになる背中に、音風は下を向きながら言う

『ありがとう…』

そんな小さな声は、爆豪の耳にしっかりと届いた


ー爆豪邸ー

『で、でか…』

自分の家と同じかそれ以上ある爆豪邸に『あ、あんたの両親…何者?』と聞いた

「クソオヤジがデザイン業で働いてんだよ。別にこんなの普通だろ」

『オメーの普通感覚がおかしいわ』

家の玄関でも立派で、外見も立派

『ホントにここなの?』

「うっせぇな、さっさと入れや!!!」

何度も確認する音風の腕を引いて家の中へ入る

「ババァ!!! 工藤連れて来たぞ!!!」

「ババァ言うな!!!」

おたまを持ちながら怒鳴る光己に『この光景ももう慣れたかも』と呟いた

「音風ちゃん、ごめんね。用事あった?」

『いえ。お夕飯を頂けるなんて光栄です。ファミレスで済ませようと思っていましたから』

「なら良かったわ!今日のお礼だと思ってたくさん食べてね!!」

『ありがとうございます』

家に上がり音風は爆豪に案内されリビングへと向かう
リビングに入れば、大きなソファーやテレビがあり、爆豪はすぐにテレビをニュースに切り替えた

『すげぇ…』

リビングに飾られているトロフィーや賞状をゆっくりと見て行く
どれもこれも爆豪が取ったもので、優勝や優秀賞などどれもこれもいいものばかりだ

『ホント、キミは才能マンだね』

「これぐらい、普通にできるだろ」

『普通の基準が違うよね?』

爆豪がジュースを持ってくると、音風は『ありがとう』と言いジュースを受け取った

『あれ…これ、緑谷くんだよね?』

「あ?チッ」

写真を指差すと、そこには泥だらけの爆豪と緑谷がいた
2人とも笑顔でカブトムシを掲げている

『楽しそうに見えるね…』

「あ?テメェもこんな遊びしてたろ」

『いやぁ…ガキの頃はずっと本の虫で』

「アホか」

29話 夕食→←28-9



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年1月4日 22時

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