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「いなくなってるぞ、捜せ!!」
「でも、よくわかったわね？」
『簡単なことですよ…犯人は厚底ブーツを履いて車を運転している人を狙っているんですよね？
そんなの車の外から見てもわかりませんし、襲われたのはみんなこのデパートのお客…
だからいつもこの駐車場で、お客が乗り降りするところを見ている彼が怪しいと思ったまでですよ』
「しかし、犯人の身長は150センチぐらいだと被害者柄証言していますよ？あの警備員は167センチだと言ってませんでしたか？」
武藤の疑問に音風は『何言ってるんですか』と、笑った
『襲われた被害者達は犯人の背は自分と同じぐらいだったと言っただけでしょ？
その時、10センチ以上の厚底ブーツを履いていたんなら、犯人の背も10センチ以上プラスされることぐらい、武藤刑事もわかってますよね？』
ニコニコと言う音風に「え、あ、あはは」と曖昧に頷く
「そっか、あの子達の身長を測ったのは署に来てもらった時…警察の事情聴取だから派手な厚底ブーツは避けたってわけね…」
「でも、本間さんに復讐したいのなら、こんなところで待ち伏せせずに直接彼女の家に行けば…」
「忘れたか武藤…現在20歳の彼女が、事故を起こしたのが1年前ならまだ未成年…
未成年の被疑者の住所は公表できん…だから息子をひかれたこの駐車場で待ち伏せたんだろう…
いつか彼女が再びこのデパートへ訪れるのを見越してな…
そしてなかなか現れん彼女に業を煮やして、あの小洒落たブーツの女性運転手達を腹いせのために次々と…」
本永がそこまで言うと水岡と相田はドンッ！と車のボンネットを叩いた
「管理官！裏が取れました！やはりあの警備員は1年前に事故死した少年の父親です！」
「それで？奴は今どこに？」
「そ、それがこの駐車場に彼の車はあるんですが姿がどこにも…」
『…………』
鋭い瞳になる音風に勝が「く、工藤さん」と声をかける
『あ、はい』
「あの、光己さんと勝己が帰ってこないんだ…車に荷物を置いてトイレに行くって言って行っちゃったんだけど…なかなか帰ってこないんだ」
『ああ…多分、デパートのこの時間帯だとだいぶ上の方に…え…
ま、勝さん、光己さんが履いていた靴ってもしかして』
音風はそこで、大事なことを思い出した
被害者が厚底ブーツを履いているから、狙われている
そして今日光己が履いていたのは
「あ、ああ…少しでも若い子に便乗しようって言って、ふざけて2人で厚底ブーツを買ってトイレで履き替えたんだ」
(ヤバイ!!!)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年1月4日 22時
