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「でも、私がここに来た時には警察の方や野次馬でごった返していて…
殺されたのが美智代さんだとわかったのは、随分経ってからでした…」

『なるほど…すみませんが、前に襲われた3人に見覚えはありますか?
一度、彼女達はこのデパートに来ているみたいなんですが…覚えていたらでいいんですが』

「覚えてないな…」

『そうですか、ありがとうございます』

写真を見せ、戻ってきた音風は『あー、クソ!』と頭をかいた

『武藤刑事、相田刑事。この3人の女性、3人とも犯人は150センチぐらいと言っていましたか?』

「いや、そう言っていたのは1番目と3番目に襲われたこの2人ですよ」

「2番目のこの子は、突然後ろから殴られて、通りかかった人に発見されるまで気を失っていたらしいから、犯人は見てないって」

写真を見ながら音風にそう答えている2人を光己は心配な目で音風を見つめた

「だ、大丈夫かい?」

「え、えぇ」

「でも犯人が150センチ前後っていうのは間違いないわ!
後日、署に事情聴取に来てもらった時に2人とも、自分の背と同じぐらいだったって言ってたから」

『その2人の身長はどのくらいですか?』

「えーっと、1番目の女性が151で、3番目の女性が153…
署に来てもらった時測り直したから間違いないですよ」

手帳を見ながらそう答えると、音風は『ふむ…』と考え始めた

「あ、音風さん!!」

『え?』

野次馬の中から声をかけて来たのは先ほどの女子高生達だった

『あら、あなた達…』

女子高生達の後ろには母親らしき人物が立っていた

『あの、この子達のお母さん、ですよね?すみません、この駐車場でこのデパートのオーナーぐらいの身長…150センチぐらいの怪しい人物を見ませんでしたか?』

「さぁ…私、反対側を歩いていてそんな人は見てないわ…」

「母さん、方向音痴だから」

「ほんとにね〜」

「もう!」

プリプリと怒る母親を笑った女子高生達は、「それよりさ」と死体の方を見た

「なんかおかしくない?」

『え?』

「あの女の人!」

「あ、みーちゃんも思う?」

「でしょでしょ?なんか変だよね?うまく言えないけど、この女の人…妙な違和感があるんだよなぁ…」

(妙な違和感…)

振り返り、女性を見ると音風は『そういえば』と武藤と相田の方へ歩いた

『武藤刑事、相田刑事。2番目に襲われたこの人の格好、おかしいですよね?』

「え?」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年1月4日 22時

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