23話 脳無とヒーロー ページ15
少し目を離した瞬間、手だらけの男は水辺にいた蛙吸達の近くに行った
『蛙吸…っさん!』
木から飛び降り、急いで走る
『お願い…届いて!』
鎖を使い手だらけの男の手に巻きつけた
音風はそれを思いっきり引き、相澤の体の上に乗る大きな敵の近くに投げつけた
「ガハッ…!」
「ウソ…」
「工藤ォォオ!!!」
『悪いけど…私が愛するこの国の未来ある子ども達を…消させはしないわよ…』
「へぇ…」
起き上がり、音風はすぐに鎖を使って相手に立ち向かう
「何この鎖…簡単に千切れるじゃん」
ジャラジャラと鎖が引きちぎられる
峰田は「うわあああ!」と泣き叫ぶ
「工藤さん!!」
『大丈夫…』
「!」
男が手のひらにあった鎖のかけらが、ドロォ…と血に変わる
それはパキパキとまた鎖の形に戻る
「再構築が速い…!?」
体に巻きついていく鎖に男は目を見開く
『私の“個性”で作った鎖よ…。他の武器とは硬さと攻撃力は劣るけど…操る力はこっちの方が高いの』
ジャラッ!と男を締め付ける
『ここにいる3人と、相澤さんは私が守る!』
ジャッと鎖を引っ張り男を宙に放り投げる
「いい“個性”…」
ニタァ…と笑う男に、音風は『褒め言葉ね』と、また手のひらを噛んだ
小型のナイフ2本を作ると男に投げつけた
男はすぐに避けると、地面に着地し音風に迫る
「なんでその“個性”で、悪さしたいと思わなかったの?」
『思わなかったわ。私の周りには、優しい人達に強い人、私が大切だと思う人がたくさんいたから!』
「チッ!」
鎖で腕を巻きつけられた俺はすぐに鎖を千切った
音風はすぐに鎖を引っ張り男を締め付ける
『守りたいものがあるから、自分の力を使いたいと思う!
それって、いけないこと!?
自分の信念に自分の力を使いたいって、あなたも同じでしょ!?
オールマイトさんを殺すと言う信念で、自分の“個性”…』
「!」
『使ってるじゃない』
ドカァァァァァァァン
「ガハッ…!!!」
一瞬にして男の懐に入った音風は、足蹴りを食らわせた
男は吹っ飛ばされる
「ふぅん…」
『まあ…』
「?」
『背後には注意を怠らないこと…』
ズッ!
「ガッ…」
男の背中には、音風が投げた二本のナイフが突き刺さっていた
『私の“個性”は、自分の血液を武器に変える事と他にもたくさんあるけど…1番使いやすいのは…
武器を操り、相手に致命傷を与えれる事』
鎖で緑谷達を持ち上げ、自分の後ろに隠れさせるように座らせた
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年1月4日 22時