16話 警視庁 ページ1
『あ、佐藤刑事!』
「あら、音風ちゃんじゃない」
警視庁へやって来た音風は、『お久しぶりです』と頭を下げた
「今日の雄英の件かしら」
『はい。わかっていることだけ聞きに来たんですけど』
「うーん、そうね。警部にも報告しにいくから、一緒に来て」
『わかりました』
佐藤とともに強行犯捜査三係に向かった音風
ドアを開け「目暮警部!」と言う佐藤の後を追いかけた
「ん?おお、佐藤くんか。音風君も」
「はい。雄英の件で報告を…音風ちゃんもその件で」
「うむ。では早速報告してくれるか?」
「はい。どうやら雄英バリアーが誰かの手によって崩されたと報告が」
「バリアーである壁を誰かが壊したのか?」
「いえ、崩れていたことから“個性”持ちの犯人の可能性が高いと…」
(やはり…)
目を鋭く光らせた音風は『防犯カメラの映像は?』と聞いた
「雄英高校の防犯カメラの映像を見せてもらったけど、不審者は映ってなくて…それに、あそこは死角があって防犯カメラを設置するのも難しい場所らしいの」
『と言うことは、そこを狙った犯人…土地勘や地形に詳しい人物による犯行とみて間違いないですね』
目暮は「うむ」と頷き「佐藤君」と声をかける
「雄英高校に防犯カメラの映像を提供してもらって、解析を急いでくれ。それから雄英高校の付近のパトロールを強化しよう」
「わかりました!!」
佐藤は報告書を持ちながら部屋を出て行った
「しかし、今年は敵の犯罪化が進んできているなぁ…」
『ですね…』
腕を組みながらため息をつく目暮に『そういえば』と音風は思い出したようにある事件について聞いた
『犯人まだ捕まってないんですよね?爆弾犯』
「え?ああ…例の爆弾事件だろう…」
『確か、爆発物処理班の何人かが亡くなったんでしたよね』
「ああ…」
息をついた目暮に『何かあれば相談してください』と音風は頭を下げて部屋を出た
『……』
「あれ」
『ん?』
「工藤のお嬢ちゃんじゃないか」
『伊達刑事』
つまようじを加えながら歩いてきた大柄な男性…伊達航
「まさか、お嬢ちゃんが雄英に行ってるたぁな」
大きく笑う伊達とともに廊下を歩く
『伊達刑事もまだ刑事やってたんですね』
「やってるに決まってるだろ!」
伊達とじゃれ合った後、音風はそのまま自宅へと帰った
49人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年1月4日 22時