42話 勇敢なる海の戦士 ページ21
屋敷の裏庭のような場所に回ると、そこには木の根元に腰を下ろして話しているウソップと女の子がいた
「げっ!! お前ら何しに来たんだ!!」
「この人が連れて来いって…」
「誰？」
「あ！お前がお嬢様か！」
「あー、こいつらはおれの噂を聞きつけ遠路はるばるやってきた新しいウソップ海賊団の一員だ!!」
「ああ!! いや！違うぞ、おれは!!」
(アホらし…)
「頼み？私に？」
「ああ！おれたちはさ、でっかい船がほしいん」
ルフィが要件を言おうとしたその時、「キミ達、そこでなにをしてる!!」という突き刺すような言葉が聞こえてきて振り返った
「困るね、勝手に屋敷に入ってもらっては!!」
「げっ、執事」
「クラハドール…」
「なんだ、あいつ」
「あのね、クラハドール。この人たちは…」
「今は結構！理由ならあとでキッチリ聞かせていただきます!! さあ、キミ達。帰ってくれたまえ。それとも何か言いたいことがあるのかね？」
「おれ船が欲しいんだけど」
「ダメだ」
ルフィの要求を即答で断ったクラハドールと呼ばれる、身なりから何までキッチリとした男は、ウソップに気づいた
「キミの噂はよく聞いてるよ。村で評判だからね」
「あ…ああ、ありがとう。あんたもおれをキャプテン・ウソップと呼んでくれてもいいぜ。おれを讃えるあまりにな」
「門番がキミをちょくちょくこの屋敷で見かけるというのだが、何か用がかるのかね？」
「ああ…！それはあれだ…おれはこの屋敷に伝説のモグラが入っていくのを見たんだ!! で、そいつを探しに…」
「フフ…よくもそうくるくると舌が回るもんだな」
「なに!?」
「キミの父上の話も聞いているぞ。キミは所詮、
「あいつの父ちゃん、海賊なのか」
『……………』
どこに行っても海賊って嫌われるんだ…
けど、私の知っている海賊はとても温かくてかっこいい人たちばかりだ
「ウス汚いだと…!?」
「キミとお嬢様とでは住む世界が違うんだ。目的は金か？いくらほしい」
「言い過ぎよ、クラハドール!!! ウソップさんに謝って!!!」
「この野蛮な男に何を謝ることがあるのです、お嬢様。私は真実を述べているだけなのです!!」
『…最低』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年3月12日 19時
