41-3 ページ20
「お前らのキャプテンならな…」
「ゾロ？」
「な…なんだ!! なにをした……!!」
『さっき………喰っちまった』
ニィッと私とゾロが笑うと「ぎいやあああああ鬼ババァ〜〜〜〜っ!!!」とナミを見ながら泣き叫び始めた
「なんで私を見てんのよ!!!」
「はぁ…」
「あんたらがバカなこと言うから!!」
「はっはっははっはっは!!」
『くっ…くくくっ……!!』
目元を抑えて腹を抱えて小さく笑って、ウソップが無事なことと時間だと言って店を出ていったことを伝えると、「あ、そうか」と子どもたちは納得した顔になる
「キャプテン、屋敷へ行く時間だったんだ」
「屋敷って、病弱そうな女の子がいるっていう？」
「うん」
「何しに行ったんだよ」
「
「だめじゃねェか」
「だめじゃないんだ！立派なんだ！な！」
「うん!! 立派だ!!」
「ん？」
話が噛み合わないことにルフィは眉根を寄せて不思議そうにしているため、私が言葉を補った
『つまり、その病弱な女の子を元気付けるためにウソをついてるってこと』
「なんだ、あいつ偉いじゃん」
「へー。じゃあお嬢様を元気付けるために、1年前からうそつきに通ってるんだ」
「うん」
「おれはキャプテンのそんな“お節介”なところが好きなんだ」
「おれは“仕切り屋”なとこが好きだ」
「ぼくは“ホラ吹き”なとこが好き!!」
「とりあえず慕われてんだな」
「嫌な慕われ方…」
アッシュが苦笑いをしていると「もしかしてもうお嬢様、元気なのか？」とルフィが聞くと子どもは素直に頷いた
「よし!!じゃあやっぱり、屋敷に船を貰いに行こう!!!」
「だめよ!! さっき諦めるって言ったじゃない!!」
『はぁ…』
決めたら後先考えずに突っ走るのが我らがルフィ
手のかかるいつまで経っても心配させる弟だ
「こんにちはーーーーっ。船くださーーい」
「どんな挨拶だよ」
「さあ、入ろう」
「挨拶した意味あんのか…」
「挨拶とは…」
「ああ…止めても無駄なのね」
「無駄だな。付き合うしかねェだろ」
『あの子のそういうところ、10年前からだよ』
ガチャンと門を乗り越えていくルフィのあとを追いかけ、私も同じように門を乗り越えた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 237人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年3月12日 19時
