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153-2 ページ2

新一と蘭、音風が学校の帰り道の土手を歩く頃、沈みかけた大きな夕日が西の空を真っ赤に染めていた

蘭がどうして隠れた場所がわかったのかと尋ねると、2人はリフティングをやめてサッカーボールを手でキャッチした

2人「『学校の怪談』」

蘭「え?」

2人はボールを足元に落とすと、再びポケットに手を突っ込んでリフティングをしながら前を進んだ
蘭もその後に続く

新一「あの映画で校舎ン中に隠れた子供達はみんな妖怪に食われちまっただろ?って事は、オメーが校舎ン中に隠れる可能性はゼロ」

蘭は「ちょっと待って!」と駆けて、2人の横に並んだ

蘭「どうして私があの映画を見た事知ってんの⁉」

『蘭、ビデオ屋の前を通るたんびにあの映画のポスター、チラッと見てたからね。オバケが怖いって言ってるくせに、ああいうのは必ず見るのよね、蘭は』

蘭「あ…」

驚いた蘭は立ち止まると、2人はリフティングをやめてボールを持った

『で、そーなると隠れるのは校舎以外……動物好きの蘭がニワトリを驚かしちゃう飼育小屋に隠れるわけないし』

新一「あん時バスケ部の上級生が片付けやってたから、体育用具室に隠れて出られなくなるわけがない」

『プールは今工事中で、残るは体育館……だからもう、あそこしかないと思ってたの』

新一「蘭、いつだったか体育館の授業の前に階段の裏、覗いてたしな」

2人のずば抜けた観察力と推理力に驚いた蘭は、口をぽかんと開けた
2人が手に持ったサッカーボールを落とし、足で止める

「『どう、驚いたか/でしょ?』」

得意げに振り向く2人に蘭は2人の腕にしがみついた

蘭「へぇー、新一と音風姉って、私の事よく見てくれてるんだ」

「『え⁉』」

蘭が嬉しそうにニッコリと微笑み、2人は頬を赤くしながらそっぽを向いた

新一「バ、バーロォ‼ンなんじゃねーよ!」

『そ、そうだよ、蘭、変な勘違いしないの』

蘭「ねぇ、顔赤いよ?」

「『何言ってんだ‼夕日のせいだっつーの/だってば!』」

新一と音風はそう言うと、ドリブルしながら駆けて行った

夕日を背中に浴びながら土手を駆け抜けていく2人を思い出した蘭は、思わずフフッと笑った

園子「はいはい、わかりました」

話を聞いていた園子とミリナは結局のろけ話だとわかり、呆れ顔で手をひらひらとさせた

ミリナ「昨日言ってた『あの時と同じだわ』って、その時のことだったんだね」

蘭「はい」

153-3→←153話 夕日の日の思い出



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rosei(プロフ) - 返信ありがとうございます!分かりました!スランプ抜けられるように祈ってます(笑) (2020年12月28日 0時) (レス) id: a1a7ad0bfa (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - roseiさん» 出します…!ですが今はスランプで…!必ず書きます…もうしばらくお待ちください!プロットを練りつつ、です!お待たせしてすみません…! (2020年12月26日 21時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
rosei(プロフ) - この小説めっちゃ面白いです!続きってまた出しますか? (2020年12月26日 20時) (レス) id: a1a7ad0bfa (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - 四葉さん» スランプ期に突入してしまって………!必ず完結はします…首を長くしてお待ちしてください…! (2020年5月24日 10時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - レエンさん» ごめんなさい、スランプなんです…!でも必ず完結します! (2020年5月24日 10時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年12月18日 23時

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