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安室と蘭達が談笑しているのを見たコナンは、キッチンで仕込みをしている音風を見た
コナン「いいの？行かなくて『いいの』でも」
『コナン君、私はもう断ち切ったの、だから、お願い…思い出させないで…』
コナン「ぁっ……ごめんなさい…」
シュン…としたコナンの頭を撫でる音風は、『お冷や持って行って来るから、少し待っててね』と答えた
『ご注文はお決まりですか？』
安室「レモンパイとブラックコーヒーを」
『かしこまりました、少々お待ちください』
作り笑顔を貼り付けた音風は注文を聞いた後、キッチンに戻った
蘭「音風姉の乾いた笑い…久しぶりに見た」
園子「どんだけ傷ついたんだか…」
安室「…傷つけてしまったんですね…、僕の無責任な言動に」
蘭「…音風姉の事、恋愛対象として見れないって、どういう事ですか？」
安室「…そのままの意味です、僕は彼女の事を知らなさすぎた…好きな人なのに、僕は彼女の事を知ろうとしなかった、ただそれだけの理由です」
園子「安室さん、その内痛い目に遭いますよ？音風姉に想いをちゃんと伝えないまま音風姉がどっか行ったり、死んじゃったらどうするんですか？」
蘭「ちょっと園子‼」
園子の言葉に安室は、キッチンでレモンパイとブラックコーヒーの準備をしている音風を見た
安室「…そう、ですね」
『お待たせしました、レモンパイとブラックコーヒーです』
コトン、と置かれたレモンパイとブラックコーヒー
蘭達はドキドキしながら音風を見た
安室「あ、ああ、ありがとうございます」
『それ食べたら早く帰ってくださいね？』
安室「！」
『コナン君！今度映画見に行かない？探偵もの！』
コナン「行く行く‼」
安室「……」
くるりとコナンに向き直った音風の…屈託のない笑顔に見入った安室は、前まであの笑顔は自分に向けられていたのに…と思っていた
涼太「おい、はしゃぎすぎだろ」
『涼ちゃんは彼女いないからねぇ、羨ましいのよね』
涼太「うっさいな‼」
『怒ると血圧上がるよ』
涼太「誰のせいだ、誰の‼」
『あはは‼』
安室「……(グッ…」
無意識のうちに、手に力が入る
安室はレモンパイとブラックコーヒーが冷めていくのを忘れた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2018年9月23日 22時
