91-2 ページ45
藍沢「工藤‼しっかりしろ‼」
『ぁ、ぃざわ……せん、せぃ』
藍沢「まずいな…ストレッチャー‼」
「はい!」
藍沢はすぐに指示を出すと、電話をかけた
藍沢「新海‼」
新海『なんだ?』
藍沢「工藤が倒れた」
新海『‼すぐに手術だな?』
藍沢「5分後に手術だ」
新海『わかった‼』
電話を切った藍沢は、看護師が持って来たストレッチャーに音風を乗せ、手術室に向かった
コナン「姉ちゃん‼姉ちゃん‼」
藍沢「お前…」
コナン「姉ちゃん‼目を開けろよ‼死ぬなよ!」
『はぁっ……はぁっ』
頭を抑えながら苦しそうにする音風を見たコナンは、目を潤ませていた
コナン「おい!死ぬなんて許さねえからな‼姉ちゃん‼」
藍沢「!」
“死ぬなんて許さねえからな‼姉ちゃん‼”
藍沢「まさか…お前…」
藍沢は昔の記憶を蘇らせた
コナンとよく似た顔立ちの少年を
冴島「藍沢先生‼すぐに‼」
藍沢「ああ‼」
コナン「姉ちゃん‼」
白石「君はここから入っちゃダメ‼」
コナン「姉ちゃん‼」
手術室前まで来たコナンは、白石に止められながら音風を呼んだ
どんなに呼びかけても返事をしない姉に、コナンは顔を真っ青にし下を向き脱力した
白石「コナン君「姉ちゃんは…」?」
コナン「死ぬのか?」
白石「!」
光のない目に白石は言葉を詰まらせた
“大丈夫、必ず助かる”
それを言ってやれたらどんなにいいか…だがそれは明確ではない
もしかしたら、失敗するかもしれないから
白石「…藍沢先生と新海先生に任せよう?」
コナン「……」
白石「あっちょっと、コナン君‼」
白石がコナンを止める力を緩めた途端に、コナンは走り出した
白石「コナン君…」
そんな小さな背中を、白石は眉を落としながら見つめるしかなかった
数時間後
リー「着いた…‼」
涼太「アイツの手術室どこだよ‼」
バイクに乗っていた2人は息を切らしながら病院に入った
リー「すみません、工藤音風の緊急オペってどこですか⁉」
「え、あ」
涼太「答えて‼」
「つ、突き当たりを右に曲がった奥のエレベーターを乗って3階を真っ直ぐに歩いたところです」
リー「行くよ‼」
涼太「ああ‼」
駆け出した2人は、後ろからついて来ていた1人の陰に気づかなかった
「……工藤音風…?」
33人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月23日 21時