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しっぽをパタパタとしているハロは、「遊んで遊んで」のポーズを取り始めた
『ハロさん、ちょっと待ってくださいね』
ハロの頭を撫でた音風は、画面をスクロールさせた後、ある人物からのメールを見た
『?蘭からじゃん』
安室「蘭さんから?」
『はい、えーっと…ん?イージス艦?』
安室「あー、今度舞鶴湾で海上自衛隊による体験航海のやつだな」
『それを高倍率の抽選で当てるあの子達って…』
流石は蘭といったところだろう
こんな時でも運は実力である
『へー、私も行っていいんだ!新一の分まで楽しんでやろうっと‼』
安室「そういえば風見もその抽選を当てていたような…時間がないから僕がもらったはずだ」
『…どうぞお引き取りを』
安室「おい」
ーーーーー
ーーー
ー
『んーっ‼ご飯美味しかった‼』
安室「そうだな」
晩御飯を食べ終えた後2人は温泉に浸かり、部屋でくつろいでいた
ハロは、満腹したのか安室の横で寝息を立てている
『さぁてと、寝ますか』
安室「ああ、明日に犯人を捕まえるからな」
『よし、とっ捕まえて早く東京戻りますよ』
安室「やる気だな」
『あたまえです』
布団を敷き、ボフンッと寝っ転がった音風は、ぼーっとした後、何かを思い出したように飛び起きた
『やべっ‼父さんの新刊今日発売日だった‼新一に連絡‼』
安室「工藤?『降谷さんは先に休んでてください‼』あ、おい!」
ピシャリと襖を閉め、パタパタと駆け出して行った音風に降谷は呼び止めるも無視されてしまった
安室「…はぁ」
『新一?私、父さんの新刊今日発売日なの知ってた?』
コナン『ああ、大丈夫、ちゃんと買っといた』
『よかった〜…今回は父さんの新刊めちゃくちゃ読みたかったんだよねぇ…探偵左文字もいいけど父さんのは一番に読みたい』
壁にもたれながらコナンと電話を続ける音風を、霧那と新はそれを見て微笑んでいたのだった
翌日
『ハロさん』
ハロ「アン‼」
『今日はここで待っててくださいよ〜』
ハロ「アンッ‼」
安室「参ったなぁ」
ぽりぽりと頬をかいた安室は、音風の背中の上に乗っているハロを見て眉を落としながら笑っていた
数分前、仕事のため2人はスーツに着替えており安室がトイレに立った時、音風のスマホがバイブしたのでかがんでスマホを取ると、上からハロが飛び乗って今に至るのである
『ハロさん、マジで退いて』
安室「もはや退く気配なしだな」
『飼い主に似てますね』
安室「ん?」
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月23日 21時