79話 喫茶ポアロで謎解きを ページ11
3人の容疑者達が目暮達に抗議していると
平次「「秋風に…たなびく雲のたえ間より、もれ出づる月のかげのさやけさ」や!」
目暮「な、何だね?急に」
高木「百人一首?」
『ええ…左京大夫顕輔が唄った和歌で…「秋風に吹かれた雲のたえ間からもれて見えるお月様がとても綺麗ですね…」っていう意味なんですが…犯人も切れ間から見ていたんですよ…誰がどこに座ってるのかを…』
和田進一はそんな推理をしている平次、音風にスマホを向けていた
コナン「何してるの?」
和田「あ、いえ…お気になさらず…」
平次「せやろ?トイレの小窓からコソコソ覗いてた…大積明輔さん…アンタに聞いとるんじゃ‼」
大積「な、何言ってんだ⁉さっきも言ったろ?あの小窓は磨りガラスになってて…」
コナン「ねぇ梓さん、セロハンテープってあった?」
梓「ええ…でも何に使うの?」
梓はズボンのポケットからセロハンテープを取り出すと、コナンに渡した
コナン「理科の先生が言ってたんだ!磨りガラスにセロハンテープを貼ると、普通のガラスになるって…とにかく貼って覗いてみてよ!」
コナンは音風にセロハンテープを渡すと、音風はテープを小窓に貼り付け梓に覗くように促した
梓「わっ!ホントだ‼貼った所だけ…透けて見える‼」
目暮「確かに透明とは言わんが…これなら誰がどこに座ったからぐらいはわかるな!」
高木「で、でも何で?」
安室「磨りガラスというのは…ガラスの表面に細かい傷を付けて光の乱反射で白須曇らせて見えにくくしているんですが、セロハンテープを貼ることにより…テープの接着剤で磨りガラスの傷が埋まり、平らに近くなるので透けて見えるんです…ですよね?音風さん」
『え、ええ…』
急に話を振られた音風は眉を落としながら笑みを作り安室に向けた
大積「で、でも俺…セロハンテープなんか持ってねぇし…」
コナン「唯さんの誕生プレゼントの包み紙に貼ってあったよね?磨りガラスに貼って覗いた後で剥がして、それに貼り直したんじゃないの?」
大積「た、たとえその小窓から覗けたとしてもよォ…暗闇で人を刺すなんて…」
平次「せやから練習したんやろ?暗闇でも人を刺せるように自分の部屋かどっかにこの店と同じ配置でイスと机を並べてなァ…
1年前の劇でこことそっくりの間取りとセット作ったんやったら…演劇サークルの部室のどっかに寸法の記録が残ってたんとちゃうか?」
33人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月23日 21時