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「音風くんの脇に立っているそこの帽子とサングラスをかけたキミは…誰なんだね?」
「!」
『あ、目暮警部…彼は…』
「自己紹介が遅れましたね…オレは松風涼太…アメリカのバスケ選手です」
パサッと帽子を外し、サングラスも取った涼太に高木は「えぇっ!?」と声を出した
「あのプロバスケリーグの『D・ナイトキング』のエースの…松風涼太ァ!?」
「はい、その松風涼太です」
「本物だぁ!」
キラキラと涼太の前に詰め寄った高木に「よかったら握手します?」とニッコリと笑った涼太が声をかける
「ぜひ!」
ギュッと手を握った高木に、「後でサインとかしますね」とファンサービスをしていた
『ちょっと、あんまり目立たないでよね!カバーするにも出来なくなっちゃうんだから』
「大丈夫!基本は帽子とサングラスかけてるから、顔バレはねぇ。 それに、ここは日本、オレ本人はアメリカで休暇中って報道してあったし、よっぽどじゃなきゃオレのファンはここに来ねぇよ」
『ったく…』
コソコソとしている2人に安室は鬼の形相で見つめていた
それに気づいた涼太も負けじと睨み返す
「ヴヴン!話を戻すが…波土さんの携帯電話、どこにあるか知りませんか?」
「彼の控え室にも荷物の中にも見当たらなくて…」
「携帯なら波土はいつも胸のポケットに入れてましたけど…」
(胸のポケットに携帯…携帯…携帯…)
安室は3年前の忌々しい記憶を思い出した
ー3年前…ー
「おいスコッチ!? しっかりしろスコッチ!! スコッチ!? くそっ!」
何度呼びかけても反応のないスコッチを揺さぶり、胸に耳を当てた
「心臓の鼓動を聞いても無駄だ…死んでるよ…拳銃で心臓を…ブチ抜いてやったからな…」
「ライ…貴様…」
安室ことバーボンは、スコッチを殺した赤井、ライを睨みつけた
ライはそんなバーボンの睨みを物ともせずに、拳銃をしまった
「聞いてないのか?そいつは日本の公安の犬だぞ…残念なのは…奴の胸のポケットに入った携帯ごとブチ抜いてしまった事…お陰でそいつの身元は分からずじまい…幽霊を殺したようで君が悪いぜ…」
安室は3年前の忌々しい記憶を思い出しながら恐ろしい顔で下を向いていた
『安室さん…安室さん?安室透!』
「!あ、はい?って…音風さん?」
『うっ』
ジト目で見られた音風は安室から少しのけぞった
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サッカーバカ(プロフ) - Mahoさん» !誤字脱字ですね、本当にすみません!ご指摘ありがとうございます! (2018年9月23日 23時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 60話でした (2018年9月23日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 60‐1のところお初が濡れちゃって→お札が濡れちゃってではありませんか? (2018年9月23日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月21日 20時