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『私は通報した母さんの娘です、このお兄さんの妹さんと一緒に遊ぶ事になって、そしたら車が海に転落したのを一緒に見たんです。ね?』

「ああ」

「しかし本当なのか?通報ではその車にもう1人乗ってたそうだが…」

「そのお兄さんと音風姉がそう言ってたもん!」

腕に絡みついている蘭の頭を撫でながら『そうだね』と微笑んだ

「助手席側のサイドウインドウだけ全開になっていたから、そう思ったんです…その窓からお嬢ちゃんが入って車内をくまなくチェックしてくれたのでね…」

『えへへ…それにあの車は右ハンドル、乗っていたのが1人なら助手席側の窓だけ開けるのは不自然だから…多分、そのもう1人は海水で車内が一杯になる前に窓を開けて車の外へ脱出して、海水浴客に紛れたんじゃないかな?』

ハッキリと述べた音風に驚きつつも、疑問をぶつける刑事に、またも音風が答えた

「だが、わざわざ窓から出なくてもドアを開ければ…」

『水圧だよ!車が水没した直後なら車の中にまだ空気があって、水圧でドアが開かなかったから窓からの脱出を選んだんだよ!』

「そ、そうかい…じゃあ、そいつはこの連れを見捨てて逃げたってわけか…」

目を点にさせながら刑事は音風の答えに驚きつつも、また疑問をぶつける

「いや…この男はシートベルトをしていなかった…だから車がガードレールに激突した反動で頭部をフロントガラスに強打し…頚椎骨折で即死…水没した直後、呼んでも返事がなかったから自分だけ車から脱出したと考えるのが妥当でしょう…」

「でも、だったら何で海水浴客のフリを…事故に遭った被害者なら堂々としてれば…」

『身を隠さなきゃいけない理由があったから!この近くの時計を扱ってる店で強盗事件なんてなかった?』

「え?」

赤井の足元で鋭い目で自信満々に聞いた音風に驚いた刑事は「た、確かに…」と答えた

「1時間ぐらい前に一キロ先の時計店に2人組の強盗が入ったという通報があったが…まだ、ネットのニュースにもなってない事件をどうしてお嬢ちゃんが…?」

『沈んだ車の後部座席にこのバッグがあったんだ!
その中に値札が付いたままのブランド物の腕時計がぎっしり詰められていたんだ!』

「だけど、問屋さんが商品を店に運ぶ途中だったとも考えられるだろ?」

刑事が音風にわかりやすく説明するが、

『違うよ!』

と、自信満々に答えた

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サッカーバカ(プロフ) - Mahoさん» !誤字脱字ですね、本当にすみません!ご指摘ありがとうございます! (2018年9月23日 23時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 60話でした (2018年9月23日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 60‐1のところお初が濡れちゃって→お札が濡れちゃってではありませんか? (2018年9月23日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月21日 20時

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