56話 指で残したメッセージ ページ30
「で?殺されたのは?」
「あ、はい…」
『……』
被害者や容疑者の話を聞いていた音風達は被害者の手について話し出した
「左手は親指と人差し指が立っていて…右手は口紅を付けた親指を握りしめていたようだが…これは一体…?」
「わからないのか?そいつはダイイングメッセージ!死者からの伝言だよ!」
「いや、そうかもしれんが…犯人がワザと残したのかも…」
『その線はないと考えてもいいですよ!よく見てみてください。両手の手の平を、両手共、まだくっきりと爪跡が残っているでしょ?犯人が遺体の手をただ握らせただけじゃそんな跡はつきませんし、被害者が首を絞められてる最中に渾身の力を込めて握りしめたんですよ…犯人が誰なのかを伝える為に』
音風が答えると、目暮は左手について考え始めた
「右側の懐の中に入ってたから、向かって左の方を指してたよ!」
「つまり左隣の試着室を使っていた…」
『警部、まだ彼女が犯人と決まってませんし、仮に私が犯人だとしたら懐の中を確認しますし、自分を指し示していたものがあれば、私なら消してしまいますからね』
「確かにそうだが…」
目暮が唸っているとコナンが「これってもしかしたら」と答え始めた
「数字かもしれないね!」
「数字?これが?」
『ええ。社長さんがヨーロッパを飛び回っていたとしたら…指で数字を表す時は、ヨーロッパだと大体…「1」なら親指、「2」なら人差し指、「3」なら中指の順に立てますからね』
「つまり、この形は「2」…二塚さんを示してるって事になりますね…」
音風の説明に高木が二塚を見た
『だから、高木刑事?こんなダジャレで犯人だと決めつけていいんですか?』
「ダ、ダジャレ」
目を点にした高木に呆れていると世良が「おい、コナンくん…」と声をかけていた
「ホントにヨーロッパじゃそうなのか?」
「ドイツやフランスとかだとこうだって、テレビでやってたよ?」
「でもボクが留学してた所だと、相手に数を示す時は日本と同じで…人差し指、中指、薬指の順で指を立ててたけどなぁ…」
「世良の姉ちゃんが行ってたのはアメリカでしょ?アメリカも日本と同じだから!」
「あ、あぁ…そっか!」
慌てている世良を眉をひそめながら見つめた音風に気づいた世良は「そ、そういえば」と話題を変えた
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サッカーバカ(プロフ) - Mahoさん» !誤字脱字ですね、本当にすみません!ご指摘ありがとうございます! (2018年9月23日 23時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 60話でした (2018年9月23日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 60‐1のところお初が濡れちゃって→お札が濡れちゃってではありませんか? (2018年9月23日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月21日 20時