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「…あんた、何者？」
『ファンタジーの住人さ』
「………死神？」
『ご名答』
俺が死神だとか別にバレたところでなんの問題もない。ただ説明するのが長くなるだけだ。俺はタブレットを持ちながらキリスト様を振り返ると、目を見張り警戒心を剥き出しにしてきた
『信じれない？その銃で心臓や脳をぶち抜けばわかるぜ？』
ピクリと眉が動き、アッシュ・リンクスは銃をゆっくりと向けたが、引き金は引かなかった
俺は『信じてくれた？』と聞くと、アッシュ・リンクスは「非現実を目の当たりにしたからな」と言う
『普通、魂ってのは見えないんだよ。死ぬ間際とか、霊感が強い人間にしかな。お前は霊感もなければ死にかけでもないからな。さすがは、キリスト様。お見それしました』
「キリスト様？」
『復活者のことさ。キリスト教を知ってるだろ？あのキリスト様さ』
「ハッ。俺が天使や神に似てるからとでも？」
『…ま、そういうことにしておくさ』
肩をすくませて言うとアッシュ・リンクスは「名前は？」と聞かれる。『グラン』と答える
「グラン…」
『そ、グラン。ありきたりな名前さ』
「…死神っているの？」
『目の前にいるからな〜。言っておくが、ファンタジー小説に出てくるような大きな鎌やローブを着てるわけじゃねぇぜ？』
興味が出てきたのか話をしようと口を開くアッシュ・リンクスに答えながら俺は業務を終えた。さて、死神ホテルに戻って休むとしよう
「……グラン」
『ん？』
「グランって、本当に死神なのか？」
『だからそう言ってんじゃん。悪いけど、詳しいことは教えてやれないんだ。死後の世界ってのは、理から外れちまった歪んだ世界。その世界について詳しく喋ったら、俺の首はスパンだからな』
「…死ぬのか？」
『そ。喋っちゃったその日にスパン。歴代にそんな奴はいないけどな。まあ、喋ってもどうせ死んじまってるし、また死神の仕事を1からするようなもんさ』
「…ふーん」
まだ書き足そうにしているところでシャットアウト。話を切ると、「ワン！」というゴールデンレトリバーの犬が尻尾を振りながら現れた
『お〜お〜！バディ〜!! 会いたかったぜ！俺の相棒!!』
「犬？」
『俺の相棒さ。死神になってからのな』
「何歳？」
『バディ、何歳になった？』
「ワン！」
『300だって』
「は!?」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年2月20日 9時
