元殺し屋はヒーローになる25 (ページ18)

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『高速化が進む敵退治、なんでだかわかる？』

「諦めない人間が、ヒーローにとって最も恐ろしいからです」

『経験上、意志の固い人間は気絶してくれない』

「うるせ」

分倍河原に致命傷を与えるように剛翼で切ったホークスと、その分倍河原の顔面を掴み、支えとして浮き上がる青子は、白い歯を見せ青い瞳を淡いグリーンの色にする

『お前のおかげで、“私”は夢も希望も家族も失ったんだよ…トゥワイス…。治崎廻、覚えているだろう？私の兄だ。その兄の計画を壊してくれたこと、全てお礼させてもらうよ』

ミシッと軋む分倍河原の顔面をそのまま掴み、分倍河原の足を払い、顔を持っている腕をそのまま振り下ろし、地面に叩きつける

ドゴッとクレーターができるとそのまま上に座り込み、鋭く尖り光っているナイフの切っ先を分倍河原の眼球ギリギリに突き立てた

『だから、どっちも諦めないから…殺すしかなくなる』

「おめェらは…ヒーローなんかじゃねえ。いつも、そうだ。誰も彼も！あぶれた人間は切り捨てられる！」

『…だったら？』

「知らねェだろ…！トガちゃんなんか…俺をハンカチで優しく包んでくれるんだ」

『…あぁ、包んでたな。オヤジ様の地下通路で。お前たちに汚された、私の大事な思い出の場所で』

「なァ、知ってんのかよ…!? 二度目だぜ？これで二度目だ、またみんなを陥れた」

『あぁ、知ってるよ。一度目は死穢八斎會、治崎廻だ』

「トガちゃんは、もう俺を包んでくれないだろうな…でもいい…」

『あぁ、そうだな』

青と淡いグリーンが混じり怪しく光る瞳に、分倍河原は最後の力を振り絞り始める

「ただみんなの幸せを守るだけだ」

『知るか。未来の幸せのためにここで死ねクソ敵』

「連中に伝えとくよ」

その時、ホークスと青子の背後から青い炎が襲って来た

「伝えなくていいぜ！聞こえてる」

「…!!」

炎から逃れるために横にそれたホークスと青子、そして分倍河原。地面に倒れたヒーロー2人を足蹴にする1人の敵

「俺に気づいてなかったろ!? 絆され(ミスっ)てんじゃんか、ヒーロー！」

ゴッと青い炎が2人を襲うが、荼毘の足を思い切り殴り飛ばした小さな拳と、ホークスの剛翼がその場を飛び退いた

「ウソだろ!?」