君と一緒に海へ3 (ページ6)

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『ルフィ、大丈夫？』

「うんっ」

頭も洗い終わり、今は湯船に浸かっている

サボくんは背中を向けて、エースくんは肩まで浸かっている

『サボくん、どうかしたの？』

「恥ずかしさと己の負けともどかしさに葛藤してる」

『？』

よくわかんないけど、大変なんだなァ…

『私、先に上がるね』

「おー」

ザブンッとタオルを巻いたまま脱衣所に出ると、濡れていないタオルで体を拭いて、寝巻きに着替える

サボside

「………………」

「サボ、いい加減前を向いたらどうだ？ティラも上がったんだし」

「無理だ。男としての何かを失った」

「10歳にして、その何かを失うのが早ェな」

「男だぞ!!? しかも、ティラは女の子でこんな男3人と風呂入ってるっていう危機感ってものがねェことに、もどかしさと焦りを覚えてるし、まずなんで恥ずかしがることすらないんだ!!? そこに1番おれは驚いてるのに!!!」

「落ち着け。長いしうるせェ」

くそっ、くそっ。と、風呂の中で拳をぶつける

「まァ、そう言う感覚すらもねェんじゃねェのか？」

「やべェだろ!!! 大人になった時、ホイホイ男と風呂に入っちまったらって思うと、気が気じゃねェ!!!」

「落ち着けって。のぼせるぞ」

ぐああああああ!!! と、頭を抱えていた

先に上がって、脱力しながら居間の方に行くとティラが後片付けをしていた

「ティラは本当に働く子だねェ」

『よく家の手伝いとかしてたので』

「男3人と風呂は驚いたけどね」

『小さい子の面倒とかも見てましたから、そう言う感覚で…。軽率だったかもしれませんね』

「だね」

ちゃんとわかってんのかよ…

心配は募るばっかで、減ることもなかった

「アンタの両親も、自慢の子だって言ってたんだろうね」

『…はい。父も母もよく言ってました』

ダダンとそんな会話をしながら洗い物をするティラを見たあと、おれはすぐに部屋に戻った

ティラがこの島に来てからすでに半年ほどが経った

数日前にティラのお気に入りだと言うルフィが加わり、おれたちは3人から4人になった

３つ下のルフィにティラは特に甘い