君と一緒に海へ3 (ページ23)

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18話クマページ23

「ティラ～…」

『んー？』

朝ご飯の用意をしていると、早くに起きてきたルフィが服の裾を引っ張ってきた

『どうしたの？』

支度の手を止めて、ルフィに聞くと「腹痛ェ…」とお腹をさすりながら言う

『あー…。昨日あんなに食べたから』

お肉をお腹が大きくなるまで食べ続けたルフィは、幸せそうに寝ていたけど、やっぱりお腹痛くなる

『胃薬あったかなァ』

救急箱から胃薬を探し、コップに水を入れてルフィに手渡すと苦い顔をする

『ルフィ？』

「薬、か？」

『うん』

「嫌だ!!!」

コップと薬を押し返され、『飲まなきゃダメ』と言うとさらに嫌がる

「もう治った!!」

『ルフィ、嘘ついたらご飯なし』

「痛ェ!!!」

『飲まなきゃね』

「やだ!!!」

いくら押し込もうとしても、硬く口を閉ざすのでため息をつく

『ルフィ』

「……………」

『飲まなきゃ、美味しいご飯食べれないよ？』

「いい」

『ルフィのためにたくさんご飯用意したんだから、たくさん食べて欲しいなァ』

そう言うと、ルフィは少し眉を落として葛藤し出した

『ねェ、ルフィ。美味しくご飯を食べたいなら、薬を飲もう？ずっと痛いままだと、遊びにも行けないよ？』

しばらく考えたルフィは、薬に手を伸ばし意を決して口の中に薬を放り込み、水をゴクゴクと飲んだ

最後まで飲み切ると、「飲んだ!!!」と口の中を見せてくる

『よし、いい子!!』

ルフィの頭を撫で、『あーん』と再度口を開けさせると、口の中にイチゴを放り込む

「甘ェ!!」

『ご褒美だよ』

ししし！と笑うルフィはしばらくしてから薬の効果に嬉しがり、ご飯をたくさん食べていた

「ティラ、先行くぞ」

『うん』

「今日はワニ鍋がいいぞ」

「ワニか…」

「クマもいいよなァ」

「ティラ、何食いたい？」

『え』

いきなり話を振られて、『なんでも』と答える

「んじゃ、目についたの狩るか」

「だな」

「ティラ、行ってくる!!」

『行ってらっしゃい』