15話 てるてる坊主 ページ16
『雨だねェ』
「雨だなァ」
ざざ降りの雨で、ダダンさんの家から出れない状態
今日は、海賊貯金を集めるのも中止になった
『暇だねェ』
「暇だなァ」
「お前らそればっかだな」
「暇なもんは暇なんだぞ、エース」
『雨の日でも遊べる遊びって、ほとんどないもんなァ…。ルフィ、雨の日って何してる？』
「なんもしてねェ」
『だよねェ…。秋なら、いろんな遊び知ってるのに』
「秋になったら、なんかあるのか？」
窓の外を眺めていたルフィが、私の方を見る
『うん。どんぐりのコマを作ったり、ヤジロベエとか、葉っぱでお面を作ったり』
「すげェ!!! 今やろう!!」
『葉っぱでお面を作るのはできるけど、この雨だし…。それに、どんぐりは秋にならなきゃダメだから秋まで待たなきゃね』
「えぇ…」
はァ、とため息をついたルフィに『楽しみは取っておこうね』と言うと「おぉ…」と小さく答えた
「んー…じゃあさ、てるてる坊主とか作るか？」
「てるてる坊主って、雨の日にティッシュで作ったやつか？」
「あァ。てるてる坊主は晴天を願って白い布や紙で作った人形を軒先に吊るしておいたりするんだ」
『確か、「てるてる法師」や「照れ照れ坊主」、「日和坊主」とも言うよね』
「あァ。だから、今日は晴れねェから明日の天気のために作るか」
「賛成だ!!」
『うん』
白い布を持ってくると、3人はてるてる坊主を作り出す
「目と口はどうすんだ？」
『ペンで描かれるとまずいので、紙とテープを使ってやります』
「はははっ…」
「明らかに後のこと考えたな？」
『そうですよォ。誰も手伝いしないから、これぐらいは聞いてもらいます』
「はははは…」
「よォし、描くぞォ!!!」
黒い紙や赤い紙、いろんな紙に自分たちがいるものを描き、ハサミで切ってテープで貼り付けていく
「中に何詰めるんだ？」
「いらない枕持ってきたぜ」
「お、代用品だな」
「エース、おれにもくれ!!」
「ああ」
枕を包み、紐をくくりつけて、軒下に持っていけばマグラさんが吊るしてくれた
「まーまー、こんなでけェのよく作ったな」
「おれたちができないわけないだろ？」
「はは…」
「ししし!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 107人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年1月5日 23時
