君と一緒に海へ3 (ページ2)

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13話守るページ2

「やっぱり、クマの肉はうまいな」

「脂はのってるし、なんとも言えねェこの肉汁!!」

「うんめェ!!!(ｷﾗｷﾗ」

クマを狩ってきたみんなと一緒に朝ご飯を食べる

朝からこんなにこってりしたものはあまり好きじゃないけど、みんなと食べるご飯はすごく美味しい

「ティラ、もういいのか？」

『え？あ、うん。もうお腹いっぱいだから、ルフィ食べていいよ』

「ほんとか!!?」

キラキラとした目でお肉を見ながら、ジュルリとよだれを垂らすのを見て『いいよ』と渡すとすぐになくなった

「お前、ホントにちゃんと食えよ」

「細っこいその腕じゃ、強くなれねェぞ」

「ティラは強くならなくていいぞ!!」

『？』

他のお肉に手をつけ始めたルフィに、「なんでだよ」とエースくんが聞くと「おれが守るから!!」と当たり前のように言うルフィ

「はァ？」

「おれ、ティラと一緒に海賊するんだ」

「ティラと一緒に？」

「生憎だが、ティラは海賊が嫌いだ」

「知ってるぞ。それでも一緒にするんだ!! おれがティラを守るんだ!!!」

幼くそれでいてたくましいこの小さな麦わら帽子をかぶったルフィに、私は守られるべき存在なのだと思った

『私、一応ルフィのお姉さんみたいなポジションなんだけど…』

「確かに。おれたちと同じ歳なんだから、ルフィが守れるわけがねェな」

「なんだとォ!!? 守りてェって思ったら、守れるんだ!!!
おれはいつか強くなって、最強の仲間を集めるんだ!!!」

「はいはい、勝手にやってろ」

「エースなんか、けちょんけちょんにしてやる!!!」

「ンだとォ!!?」

子どもの言い合いになる2人を、サボくんが呆れながらも止めに入った

「ティラは海賊にはならないって言ってただろ？
海に出るのはしたとしても、ルフィは海賊になりたいんなら意味ねェぞ？」

「なくてもいい!! ティラはおれの姉ちゃんみたいな奴だから、おれがティラを守るんだ」

しししし！と元気よく笑うルフィに、『そっ、か…』と歯切れを悪くしながら返事した

『でも、ルフィを守るのは私の仕事かな』

「えっ!!?」

『ルフィ、泣き虫だもん』

「泣き虫じゃねェ!!!」

『シャンクスさんも言ってたでしょ？
男の子なら泣かないって。なのに、ルフィ泣いてたもんねェ』

「あんなの、泣くに決まってるだろ!!!」

『あはははははっ』