君と一緒に海へ3 (ページ10)

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サボside

ダダンの家に戻ってくると、ピンク色のワンピースに身を包み、クルクルと回っているティラがいた

金色の髪の毛がキラキラとしていて、どこかの国のお姫様なんじゃないかと思った

そう思ってしまう自分が、どうしてもわからない

確かにティラが好きだ

でも、友達として好きなのは理解してるのに

なんでこんなに、ドキドキするんだろうか

エースに、友達として好きなのを見破られてから、おれはなぜか変な気分になる

『サボくんはどう思う？』

「えっ」

覗いてくるティラに、「に、似合ってると思う」と伝えると、『そう？』と嬉しそうに言う

「エースが言ったように、馬子にも衣装だな」

『え、サボ黒くまで!?』

ショック…。と言いルフィに泣きついたティラは、『ルフィ～～～～』とホロホロと涙を流していた

「ティラは泣き虫だなァ」

『ルフィの方が泣き虫だよ～』

「なんだとォ!?」

んべっ、と舌を出してルフィをからかい出したティラに、ルフィは鼻息を荒くしてポカポカと叩き出した

「なんで素直に言わねェんだよ」

「は？素直に言ったぞ？」

「あ、そう…」

呆れたようにため息をつくエースに、「なんだよ」と聞けば「バカ」と頭を殴られた

「ティラ、明日タンポポのところに行こうと思うんだけど行くか？」

『行く!!』

「食うなよ？」

『人は食べないよ』

当たり前でしょ。と言うティラに「お前が言ったら現実になりそうだよ」とエースが言う

「ティラ、腹減った」

『あ、うん』

慌てて晩飯の用意を始めるティラを見送り、おれたちは先に席に座る

「ティラの服、可愛かったな!!」

「ルフィはティラのこと褒めちぎってるな」

「おう!!」

「なんかあるのか？」

「ティラはおれの姉ちゃんだからな。ティラが可愛かったらすぐに言うんだ」

「姉ちゃん？お前、家族はジジイだけって言ってただろ」

「ティラは夏頃におれと会っていつも遊んでくれたんだぞ!! シャンクスとも会って、海賊になるの反対してたけど、やっぱり頑張れって応援もしてくれたんだ!!!
いつかおれは、ティラと一緒に海に出るんだ!!」