君と一緒に海へ3 (ページ20)

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タンポポくんが倒れてから数日が経ってから、タンポポくんたちが果物などをダダンさんの家の前に置かれていた

「タンポポの奴、元気になったみたいだな」

「よかったなァ」

「元気になったなら、遊びに行ったりしねェとな」

『私、今日はお手伝いがあるからまた今度行くって言っておいてね』

「おー!!」

遊びに走って行った3人を見送り、私はそのまま家の手伝いをした

「ティラ、今日もありがとうね」

『はァい!!』

手伝いをして海に向かう

浜辺に座り込み、小さな砂の山をいくつも作る

森の中を歩いて花を摘んで、砂山にお供えする形にしておいた

手を合わせ、目を閉じしばらくしてから目を開ける

“ティラちゃん!!”

“ティラ!! 今日は夢見やぐらに行ってみよう!!!”

“えっ、今日は浜辺で遊ぶんじゃなかったの!?”

“予定変更だ!! 夢見やぐらで、じっちゃんがお菓子配ってるんだって!!!”

“ホント!? ティラちゃん、急ごうよ!!!”

“早く!!!”

『…お腹すいたなァ…』

砂場に座り込み、目を閉じて風を感じる

ｻﾞｻﾞｧﾝ…

波の音がして、心地よいリズムで波が踊っている

『みんな、私が生きてること…嬉しいのかな…』

波や風、カモメの声が聞こえる

「ティラちゃん!!」

『えっ？』

黄色い髪に黄色い瞳、にっこりと微笑むのはタンポポ君

『タンポポくん!!』

「えへへへ…。ティラちゃんのおかげで、元気になれたよ」

前に見せてくれた笑顔と全く同じ笑顔

『よかったァ』

「ふふふふ…。それより、どうしてこんなところにいるの？
エースたちは今日は家の手伝いだから来ないって言ってたけど」

『お手伝いが終わったから、ちょっと散歩。タンポポくんは？』

「おれも散歩。あれ、この砂の山何？」

沢山の砂の山を見たタンポポくんは、お花を見て、「お墓？」と聞いてきた

『あ、うん…。ちょっとね』

「？誰のお墓なの？」

『えーっと…。うーん…』