ヒーロー科と結界師3 (ページ41)

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「くっそ、なんなんだあいつ!?」

すると、後ろのドアからゴロゴロと転がってくる音がした

「一つ…おたずねしたいﾝですけどねィ…結界師ってェのは…あんたらかィィ？」

『大首車って妖だよね、アレ』

「そうだよ」

「だったら？」

「キョ」

「うわっ!!」

回り出した大首車は、机やらを吹っ飛ばしていく

「この…学校の備品になんてことしやがる！」

『良守、いったん逃げるよ!!』

開いたドアから横に血塊を伸ばして、廊下に出て体制を整える

「あーーーーもう！狭くて戦い辛ェ!!」

ｶﾞｼｬｧﾝ

「今度はなんだよ!?」

『限くんだ』

窓ガラスを破壊して登場した限くん

「てめえ…それ直すの誰だと思ってんだ？」

廊下に出てきた大首車に、限くんは私たちに見せたあの手で攻撃を仕掛けていった

だけど、弾き飛ばされた

「ちっ！」

「あんたは…結界師ィ…じゃあないようだねィ…。じゃあ、用はない」

限くんは回転しまくる大首車に、見えないスピードで廊下の中を飛び跳ねまくった

「くそー…速いな、あいつら…」

「あんたにゃ用はないと、言ってるだろゥ？」

限くんは大首車に大きく蹴りを見舞うと、校舎の窓から勢いよく蹴飛ばした

「オイ！それ一体誰が直すと…コラ!!」

『待てよ、限くん!!』

空中で回転し出した大首車に、限くんは回転を止めに入った

「すげぇ…あいつ回転止めやがったぞ…」

いや、待って、あの床のえぐれ方…

まずい!!

『限くん、ダメだ！離れて!! そいつ…』

ｷﾞｮﾝｯ

「志々尾!!」

『限くん!!』

大首車の攻撃で落ちていく限くん

「ホラ空いたよ。あんたら早くあの丸いの倒してきな」

「な!? そりゃあいつ、とっさに後ろによけてたけど、今のかなり深く入ったぞ!!」

『早く治療しないと…』

「平気さ。だってあの小僧…」

NOside

「…くん、限くん」

落ちていく限を拾い、心配した瞳で気絶していた限を見た時音に、限は目を覚ました