ヒーロー科と結界師3 (ページ2)

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爆豪くんにまた結界を向けるが、どれもこれもまた避けられてしまう

(ちょこまかと動かれると、また後ろからとかだし…)

少しずつ真ん中に戻ると、爆豪くんが真っ正面から仕掛けてくる

わかりやすい動きに、結界を前に張ると結界を爆破で壊してきた

『なっ…!!』

「おらぁ!!!」

FABOOOM!!

『がっ…』

大きな爆破の威力に負けて、そのまま吹っ飛ばされた

「墨村さん場外!!」

『……くそっ!!』

爆豪くんには、結界が通じない

ただの攻防になって押し出された

悔しい

悔しすぎる

「墨村さん、大丈夫？」

『…平気です。すみません』

ミッドナイト先生にそう言い返し、立ち上がってステージから姿を消す

負けた

負けたくなかった

見返したかったんだ

もう、弱くないと

あの時のように、もう言い返せない自分じゃないと

『次は負けない…!!』

決勝はいつの間にか終わり、優勝は爆豪くんの手に渡った

『表彰式めんどくさいな、よし』

式神を出して私の姿にさせると、代わりに出るように命令した

表彰式が終われば、後で静かに合流すればいいし、終わるまでは昼寝でもしよう

「式神に表彰式任せるのか？」

『ぬぉっ!?』

「めんどくさがらずに出ろよ」

『あ、兄貴…』

「3位入賞なんだろ？出ればいいじゃないか。時音ちゃん、見直すかもしれないのに」

『別にいいよ。3位取ったって、あいつが褒めるわけでも昔みたいに喜ぶわけでもないし』

「………………何があったのかは知らないが、そんなに気に病むなよ」

『病んでねぇよ』

「そうか？」

(なんなんだ、こいつ)

いきなり現れたと思えば、軽く説教じみたこと言いやがって…

「あ、表彰式終わったみたいだ」

(お前、警備に戻れよ)

「じゃ、気をつけて帰れよ」

『わかってるよ』

兄貴が行ったのを確認した後、式神と代わって体操服を着替え、メダルを持って教室に戻った