ヒーロー科と結界師3 (ページ15)

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「どうだった？ウロ様の寝床ちゃんと直ったの？」

「ああ」

良守がなぜか背中を向けて話す

「うちのおばあちゃん、あんまり説明してくれなかったんだけど…どんなの、寝床って？」

『私も聞きたい』

「ねえ！」

「大したことじゃねーよ。一言で言うならまりもだな」

「まりも!?」

(まりも…)

「ていうかあんた…さっきからなんでこっち見ない訳？」

『私も思った。私と喋る時だけだよね？』

そう聞くと、良守はぴくりと体を動かした

(なんか俺…守香に助けられたような気がするんだよな…)

『良守！聞いてる？』

「うるせえ！あんまり名前呼ぶな!!」

『なにそれ～！』

「なんなの、あいつ」

ー翌日ー

「守香、守香！ちょっと来て！」

『どーしたの？』

「ウロ様が帰った後、家中に生えた苔はなんとかしたんだけど…今度は…」

．

「台所に木が生えちゃった」

『木』

そういえば、これ…ウロ様が座ってたところ

「どうしようコレ…しかもなんか成ってるんだけど…」

『これ…ドーナツか!?』

後から聞いた話によると、烏森の校舎の中が苔だらけになっていたらしい

よく私がサボり場所として使っていた屋上には、フカフカの草ベットが生えてたとかなんとか…

『で…なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁあ!!?』

学校に来てみれば、私の席になぜか、何故か苔が生えていた

『ウロ様なのか!!? 来てたのか、ウロ様!?』

「うわっ、どうなってるのこの苔!?」

『あのまりも、今度会ったら滅してやる…』

土地神だかなんだか知らないが、面倒ごと増やすなって

「墨村」

『あ、はい』

「昨日お前いなかったからな、これ一応渡しておく」

『？なんですか、これ？』

「言ったろ。プロからのドラフト指名
職場体験が迫ってるからな、お前はそんなに指名がなかった」

『指名？』

「将来性に対する“興味”だ。で、お前、これなんなんだ？」

『聞かないでくれませんか？』

「なんだか知らんが、掃除しろよ。と、それとは別にこれについても説明してほしいな」

『？』

相澤先生が指さしたのは

『夜行…』