ヒーロー科と結界師2 (ページ10)

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ﾋｭｯ

『うわっ！』

尻尾が襲ってきたので、林の中に身を隠す

なんなの、今の

ｽﾞﾝ

時音ちゃんと良守がいた結界が潰されていた

『よっ…』

ｸﾞｯ

「まったく…状況見極めてから飛び込みなさい」

『時音ちゃん…！大丈夫!? 怪我とかない!? 良守も!!』

「ええ」

「大丈夫だ」

『そっか…(ﾎｯ』

「……あんたは、平気？」

『うん。私は別に縛られてただけだし…』

「そう…」

「なら良かったけどな」

「奴らにもう時間を与えたくない、手短に説明するよ
さっき飛んできた矢みたいなのはあの鬼の尻尾
動きの速い尻尾で相手を捕らえて、パワーのある本体で押し潰す

ただし、本体の動きはかなり遅い」

『わかった。で、私は何をすればいいの？
考えてるんでしょ？』

時音ちゃんが何も考えてないわけがない

「いい？鬼はあの人の指示で動いてる。あんたと良守には鬼の相手を頼む
その隙にあたしは…あの人を…捕らえる」

『OK』

足の再生が終わった鬼

「なんだ、もう再生したのか」

『ま、そうこなくっちゃなぁ！』

「フン、ガキが」

鬼の尻尾が私たちめがけて飛んでくる

確かに速いけど、根元から固定されてる分動きが読みやすい

「守香!!」

『結！滅!!』

鬼の手を滅するが、すぐに再生した

再生が早くなってる

「ちっ！」

『良守！』

丸ごと囲うには大きすぎる

一部分ずつ潰していっても無駄…

でも目的は鬼じゃない

ここはひとまず

奴の体勢を崩す

「滅!!」

鬼の両足を滅する

ｸﾞﾗｯ

ｽﾞｽﾞｩ…ﾝ

「動かないで。あの鬼に大人しくここを出ていくよう命令して」

「…嫌と言ったら？」

「そうね…。やり方は好みじゃないけど…あなたを人質にでもしようかしら」

「ふぅん…」

ﾐｼｯ

「夜未」

「な、なんで場所が…」

ｶﾞｯ

「きゃっ！」

『時音ちゃん!!』

ﾄﾞｻｯ！

「守香」

『大丈夫？』

「うん」