ヒーロー科と結界師2 (ページ48)

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「守香ちゃん、守香ちゃん!!」

『ん？』

「寝すぎだよ、そろそろ控え室行っとかないと!!」

『ぬぉっ!?』

寝ていたらしく、慌てて控え室に向かう

出番になるまでずっと待っていれば、どうやら終わったらしい

『よしっ!!』

フィールドに出ると、すでに出来上がっているステージ

《無個性っていうわりに、なんか色々やらかしてるな!! 1-Aヒーロー科墨村!! バーサス！
酸を飛ばすクレイジーガール、同じくヒーロー科芦戸三奈!!》

程なくしてスタートの合図がなる

芦戸さんは酸を飛ばしてくる

それを避けては包帯を取って念糸を出し、体に巻きつけて転けさせる

「え、何!?」

『っし』

このまま場外に出せば

.

.

「芦戸さん、場外!! 墨村さん、2回戦進出!!」

『ふぅ…』

念糸を外し、また包帯を巻く

「んーー!! 悔しい～!!」

『芦戸さんの酸、すごいね』

「三奈でいいよ！墨村の“個性”、ないなんておかしいでしょ」

『…まぁ、霊感があれば見えるかな』

「？」

2回戦進出にしても、常闇くんか

百ちゃん負けちゃったのか…

「あ…墨村さん」

『百ちゃん？』

「お疲れ様です」

『そっちこそ』

「さすがですわね…。体術もさながらですわ」

『あ、いや…体術っていうか…』

あれ、百ちゃん心なしか元気がない…？

『あ、あのさ』

「？」

『負けても…いいと思うよ』

「え…？」

『ここで負けたってさ、一度負けたぐらいでへこんでたらこれから多くの挫折のたびにへこまなきゃいけなくなるじゃん？
私はいつもへこんでるけど、百ちゃんがへこんだりしてるのって私、いやだな』

「……………。墨村さんは、才能をお持ちでおられますから、わからないんですわ」

『え…』

「私は、墨村さんのように何も…今回は轟さんについていって、本戦ではこのザマです…」

『百ちゃ…』

「墨村さんのように、私は前向きではありませんから……」

百ちゃん…