ヒーロー科と結界師2 (ページ32)

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「でも…！」

「斑尾、金狼、探せ！」

「いやーーーー!!」

「やめとくれよ！」

『このまま仕事場が臭いままでいいの!? 大丈夫！臭いじゃ死なん！』

「あっ！コラ、待ちなさい!!」

斑尾と金狼の鼻を頼りに走り回る

すると、隅の茂みにいると言うので様子見をする

「動かないねェ。あれも抜け殻かしら？」

「えーーー、あれもダミーかよ」

『(ﾋﾞｸｯ』

「なんだ!? すげぇ邪気が！」

「うん、あっちが騒がしい！」

グラウンドに向かうと、見覚えのある頭と時音ちゃんがいた

「あーーーーーーッ!!」

「やあ、時音ちゃん」

「いつ帰ってきたんですか？」

「今さっき」

「てめーーー、何しにきた」

「あ、そうだ！紹介しよう。おいで。俺の相棒、黒姫」

と、フヨフヨと浮かび上がる黒い鯉

「うっせーーーー!! だから何しに来た!!」

「そりゃーーー、出来の悪い弟と、ツンデレになる妹が気がかりで…
良守、守香、お前たち。3年前から進歩してないんじゃないの？」

『誰がツンデレだ!!』

こいつは、私と良守の兄貴の墨村正守

21でうちの長男

ー翌日ー

『おはよー』

「あ、おはよう」

『(ﾋﾟｼｬｯ』

「えー、何ー？」

(なんで朝からこいつの顔を…)

襖を開けてすぐに閉めると、すぐに開けてくるクソ兄貴

仕方なく座って朝ご飯に手をつける

「雄英入ったんだって？」

『それがなんだよ』

「いやー？」

『…なんだよ』

意味がわからん

『ご馳走様』

「あれ、もういいの？」

『うん。良守に今日は先に出るって言っといてね』

襖を閉めて、部屋に戻って鞄を持って家を出る

「あ、守香ちゃんおはよう！」

『おはよー』

「あれ、機嫌悪いね」

『まぁな』

コーヒー牛乳をぎゅぐるるるるると飲む

「大丈夫？」

『うん』

「そうだ、体育祭もうちょっとだね!!」

『あ、そっか』

「この前はごめんね…」

『………別に気にしてないけど。え、何』

「僕の言い方で、守香ちゃんが傷ついちゃったかなって……」

『いいって。霊が見える力なんて、誰も欲しくないだろうし
今まで悩んでたり怖いと思ったこと、いつでもいいから言ってよ
なんか手打てるかもしれないしさ』

「うんっ!!』